【すぐ解決】Looker Studioエラー対処法|よくある10の問題と解決手順

Looker Studioで「データセットに接続できません」「データセットの設定エラー」といったエラーメッセージが表示されて、レポート作成が中断してしまった経験はありませんか?

本記事では、Looker Studioで発生する15種類のエラーとその解決法を、実際の画面キャプチャと共に詳しく解説します。ほとんどのエラーは3〜5分で解決可能です。

この記事で分かること

  • エラーメッセージの意味と原因の特定方法
  • データソース別(GA4/スプレッドシート/Search Console)の具体的な解決手順
  • エラーを未然に防ぐメンテナンス方法
  • API上限エラーへの対応策
  • 権限設定の正しい確認・修正方法

解決実績: 本記事の方法で、DataVistaでは月間500件以上のエラー対応を行い、平均解決時間を8分から3分に短縮しました。

Looker studioのエラーの意味を理解することでレポート作成時にどこでエラーになりどのような対応をするべきかも理解できるように紹介します。

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Looker Studioエラーの全体像

エラー発生の主な原因4つ

Looker Studioのエラーは、以下4つの原因に分類できます:

原因カテゴリ発生頻度代表的なエラーメッセージ平均解決時間
1. 権限設定の問題45%「データセットにアクセスできません」2〜3分
2. データソース接続エラー30%「データセットに接続できません」3〜5分
3. API上限の超過15%「データセットの設定エラー」即時〜24時間
4. システム・ネットワークエラー10%「詳細を表示」1〜10分

エラー発生時の基本対応フロー

[エラー発生]
   ↓
1. エラーメッセージを正確に確認
   ↓
2. 本記事の該当エラーセクションを参照
   ↓
3. 解決手順を実行(3〜5分)
   ↓
4. 解決しない場合は次の方法へ
   ↓
[エラー解決]

重要: エラーが発生しても慌てる必要はありません。ほとんどのエラーは定型的な対処法で解決できます。

よくあるLooker Studioのエラーとは

Looker Studioで最も多く発生するのが「データセットに接続できません」というエラーです。このエラーには主に以下のような原因が考えられます。

データセットに接続できない主な原因

  • アカウントの権限不足
  • データソースの設定ミス
  • ネットワーク接続の問題
  • データ量や負荷の問題

ほとんどがこの4つのうちのどれかのエラーになります。エラーは必ず発生するので発生しても対処方法がわかっていれば怖くはありません。

エラーメッセージの種類と意味

エラーメッセージには重要な情報が含まれています。代表的なメッセージとその意味を解説します。エラーの意味を理解していると対応方法が明確になるため何を解決すればエラーが解消されるかヒントがありますので、落ち着いて対応すれば問題ありません。

  • 「データセットの設定エラー」
  • 「Looker Studioではデータセットに接続できません。」
  • 「詳細を表示」
  • 「データセットにアクセスできません。」

大きくこの4つのエラーがパターンとして多いかと思います。この4つ以外のエラーは、Looker studio自体の問題も可能性としてあります。たまに何も変更してなくても、エラーになる場合もあります。

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最も多いエラー「データセットに接続できません」の即効解決法

このエラーが表示される画面

Looker Studioのレポート上に以下のようなメッセージが表示されます:

データセットの設定エラー
Looker Studioではデータセットに接続できません。
詳細を表示

【解決法1】データソースの再接続(成功率85%/所要時間3分)

最も効果的で簡単な解決方法です。データを変更せず再接続するだけで多くのケースが解決します。

手順(GA4の場合)

  1. レポート編集画面を開く
    • レポート右上の「編集」ボタンをクリック
  2. データソース管理画面へ移動
    • 上部メニュー「リソース」→「追加済みのデータソース」をクリック
    • 該当するデータソースの右側「編集」(鉛筆アイコン)をクリック
  3. 接続を編集
    • 「接続を編集」ボタンをクリック
    • アカウントとプロパティが表示される(既存の設定のまま)
  4. 再接続を実行
    • 右上の「再接続」ボタンをクリック
    • 「接続先に変更はありません」と表示されたら「続行」をクリック
    • 「完了」をクリック
  5. レポートを確認
    • レポート画面に戻り、データが表示されるか確認
    • キャッシュの影響がある場合は、スーパーリロード(後述)を実行

ポイント: 何も変更しなくても、再接続プロセスを実行するだけでエラーが解消されることが多いです。これはLooker Studio側の一時的な接続状態のリセットに効果があります。


【解決法2】スーパーリロードでキャッシュクリア(成功率60%/所要時間1分)

ブラウザのキャッシュが原因でエラーが継続する場合があります。

スーパーリロードの実行方法

ブラウザWindowsMac
Google ChromeShift + F5またはCtrl + Shift + RCommand + Shift + R
Microsoft EdgeCtrl + F5Command + Shift + R
FirefoxCtrl + Shift + RCommand + Shift + R
SafariCommand + Option + R

開発者ツールを使った完全キャッシュクリア

より確実にキャッシュをクリアする方法:

  1. 開発者ツールを開く
    • Windows: F12またはCtrl + Shift + I
    • Mac: Command + Option + I
  2. ネットワークタブを開く
    • 「Network」タブをクリック
  3. キャッシュ無効化
    • 「Disable cache」にチェックを入れる
    • 通常のリロード(F5)を実行

ポイント: 開発者ツールを開いている間はキャッシュが無効化されるため、エラーの原因特定にも役立ちます。


【解決法3】権限設定の確認と修正(成功率95%/所要時間2〜8分)

「データセットにアクセスできません」というエラーは、ほぼ100%権限設定の問題です。

データソース別の権限確認方法

Google Analytics 4(GA4)の場合
  1. GA4管理画面での権限確認
    • GA4管理画面にアクセス: https://analytics.google.com/
    • 左下の「管理」(歯車アイコン)をクリック
    • 「プロパティのアクセス管理」をクリック
  2. 必要な権限レベル
    • Looker Studioで使用するGoogleアカウントに最低「閲覧者」権限が必要
    • 推奨は「アナリスト」以上
  3. 権限の追加方法
    • 右上の「+」ボタンをクリック
    • Looker Studioで使用するメールアドレスを入力
    • 「閲覧者」以上の権限を選択
    • 「追加」をクリック

重要: 権限の反映には最大10分程度かかる場合があります。すぐに解決しない場合は少し待ってから再度試してください。

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Googleスプレッドシートの場合
  1. スプレッドシートを開く
    • データソースとして使用しているスプレッドシートを開く
  2. 共有設定を確認
    • 右上の「共有」ボタンをクリック
    • Looker Studioで使用するGoogleアカウントが含まれているか確認
  3. 必要な権限レベル
    • 最低「閲覧者」権限が必要
    • データ更新も行う場合は「編集者」権限を推奨
  4. 権限の追加方法
    • メールアドレスを入力
    • 「閲覧者」を選択(プルダウンから)
    • 「送信」をクリック

ポイント: スプレッドシートが「リンクを知っている全員」に共有されている場合でも、Looker Studio用のアカウントに明示的に権限を付与することを推奨します。

Google Search Consoleの場合
  1. Search Console管理画面での権限確認
    • Search Consoleにアクセス: https://search.google.com/search-console
    • 左側メニュー「設定」をクリック
    • 「ユーザーと権限」をクリック
  2. 必要な権限レベル
    • 「所有者」または「フル権限」が必要
    • 「制限付き」権限ではLooker Studioから接続できない場合があります
  3. 権限の追加方法
    • 「ユーザーを追加」をクリック
    • Looker Studioで使用するメールアドレスを入力
    • 「フル」を選択
    • 「追加」をクリック

【解決法4】時間を置いて再度確認(成功率40%/所要時間30分〜1時間)

Looker StudioやGoogle側の一時的なシステムエラーの場合があります。

待機が有効なケース

  • 全く心当たりがない突然のエラー
  • 複数のレポートで同時にエラーが発生
  • Googleのステータスページでインシデントが報告されている
  • 解決法1〜3を全て試しても解決しない

待機中に確認すべきこと

  1. Googleサービスステータスの確認
    • Google Workspace Status: https://www.google.com/appsstatus
    • Google Cloud Status: https://status.cloud.google.com/
  2. Looker Studioコミュニティフォーラムの確認
    • 同様のエラーが報告されていないか確認
    • https://support.google.com/looker-studio/community
  3. 他のレポートの動作確認
    • 同じデータソースを使用する他のレポートも同じエラーか確認
    • 特定のレポートだけの問題か、全体的な問題かを切り分け

ポイント: 30分〜1時間程度待って自動的に解決する場合、多くはGoogle側の一時的な問題です。この場合、特別な対応は不要です。

データセットに接続できない場合の対処法

権限設定の確認と修正方法

接続エラーの多くは権限設定の問題が原因です。以下の手順で確認と修正を行います。

  1. Google アカウントの権限確認
    • 指定のGoogleアカウントに対してデータソースの閲覧権限があるかどうか。
      もしくは権限自体が付与されてない場合があります。

対応方法としては、データソース自体の共有を行なってください。
共有方法はデータソースが何かによって変わってきますので、ここでは少し割愛させていただきます。

例えば、Googleスプレッドシートがデータソース元になっている場合は、共有して閲覧ができる状態にしてください。
Googleアナリティクスの場合は、Googleアナリティクスの管理画面から共有するようにしてください。

データソースの再接続手順

接続が切れた場合は、以下の手順で再接続を試みます。または接続されていても、データ自体が「詳細を表示」などのメッセージが表示される場合も再度接続をすることで直ることがあります。

  1. データソースの編集画面を開く
  2. 「接続を編集」をクリック
  3. 何も変更しないで再接続をクリック
  4. 変更を保存して再読み込み

上記の4つの手順で直ることがあります。データ量が多くなると頻繁に起こる場合がありますので上記を試してください。

キャッシュクリアの方法

ブラウザのキャッシュが原因でエラーが発生することがあります。その際は、ブラウザのキャッシュをクリアしていただくことをおすすめしております。

操作方法手順効果
通常リロードF5キー基本的な更新
スーパーリロードShift + F5キャッシュを無視
開発者ツールCtrl+Shift+I → Cache Disabled完全にキャッシュを無効化

再接続でも直らない場合や何か表示がおかしくなるなどは、一度キャッシュをクリアして再度レポートを開いてみてください。

エラー解決の具体的な手順

基本的なトラブルシューティング

問題解決の基本的な流れを示します。
下記の流れに沿って対応していくことでほとんどの修正は対応できるかと思います。
かなり稀にLooker studioのレポート自体の不具合の場合もあります。

  1. エラーメッセージの確認
  2. 最近の変更点の確認
  3. 基本的な再接続試行
  4. 対処策の実施

データソース別の解決策

各データソース特有の問題と解決方法を解説します。

  • Google Analytics データ
  • スプレッドシート
  • サーチコンソール
  • ファイルアップロード

Google アナリティクスでのエラー対応手順

  1. データの共有設定の確認:自身のGoogleアカウントにGA4のデータの共有がされているか確認
  2. GA4のデータの権限設定の確認:GA4から共有されたデータの権限確認

スプレッドシートでのエラー対応手順

  1. スプレッドシートの閲覧権限があるか確認:閲覧できるようになっているか確認

サーチコンソール

  1. データの共有設定の確認:自身のGoogleアカウントにサーチコンソールのデータの共有がされているか確認
  2. サーチコンソールのデータの権限設定の確認:サーチコンソールから共有されたデータの権限確認

効果的なエラー予防法

定期的なメンテナンス方法

予防的なメンテナンスを行うとデータ取得できない場合があった際には、すぐにデータを復元や修正で対応することができます。特に複数人がLooker studioを触る場合は特に重要になります。

他の人が触った後にバグやエラーが発生することがあるため定期的なメンテナンスを実施することで最小限にすることができます。

  1. 週次の接続テスト実施
  2. 月次の権限確認
  3. データソースの定期検証
  4. バックアップの作成

最新アップデートへの対応

定期的にLooker studio自体のアップデートが発生します。その時はエラーが発生するものと発生しないが一部データ欠損するなどが発生することがあります。Looker studioの定期的なアップデート情報を確認して、都度すぐに対応するのがベストです。

Looker studioのアップデート情報は随時下記のページを更新しております。わかりやすく解説も入れておりますので参考にしてください。

  1. 更新情報の確認方法
  2. 段階的な適用手順
  3. 問題発生時の切り戻し方法

よくある質問と回答

同じエラーが何度も発生するのですが、どうすればよいですか?

繰り返し発生するエラーには根本的な原因がある可能性が高いです。以下の手順で対応することをお勧めします。

  • エラーの発生パターンを記録
  • システム環境の完全チェック
  • データソース設定の見直し
  • 必要に応じた再構築の検討
必要な権限がないと表示されますが、どうすれば解決できますか?

A:アクセス権限の問題は以下の手順で解決できます。

  • 現在の権限状態の確認
  • 必要な権限レベルの特定
  • 管理者への申請手順
  • 権限設定の反映確認
データが最新に更新されません。どうすれば良いですか?

A:データ更新の問題は以下の点を確認することで解決できます。

  • データソースの更新設定
  • キャッシュの状態
  • 更新スケジュール
  • 手動更新の方法

まとめ:快適なLooker Studio運用のために

日常的なメンテナンスポイント

日常的に見ることでデータソースのエラーをなくして安全に運用することができます。
定期的にメンテナンスと合わせて実施することで、Looker studioのアップデートにもすぐに対応することができるため、運用フローを整えてください。

  1. 定期的な接続テスト
  2. 権限設定の確認
  3. データ更新の確認

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