「Looker Studioって名前は聞くけど、具体的に何ができるの?」「導入して本当にレポート作成が楽になるの?」そんな疑問を抱えていませんか。Looker StudioはGoogleが提供する無料のBIツールで、データの可視化からレポート共有まで幅広い機能を備えています。本記事では、Looker Studioでできることを基本編7つ・中級編8つの全15項目に分けて徹底解説します。活用事例やデメリット、他ツールとの比較まで網羅しているので、この記事を読めば導入判断から実務活用まで一気に理解できます。ぜひ最後までお読みください。
Looker Studioは、Googleが無料で提供するクラウド型のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールです。BI(ビジネスインテリジェンス)ツールとは、企業が蓄積した売上データや顧客データ、広告データなどを集約・分析し、グラフや表などで視覚的にわかりやすく表示するためのソフトウェアの総称です。Looker Studioを使えば、プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でレポートやダッシュボードを作成できます。Googleアカウントさえあれば誰でもすぐに利用を開始できるため、導入のハードルが非常に低いのも大きな特徴です。
Looker Studioの概要|Googleが提供する無料BIツール
Looker Studioは、データの可視化とレポート作成に特化した無料のBIツールです。Googleアカウントがあれば、追加費用なしでほぼすべての機能を利用できます。
Looker Studioの主な特徴は次のとおりです。
- 無料で利用可能:Googleアカウントがあれば誰でも使える
- ノーコード操作:プログラミング不要でレポートを作成できる
- 豊富なデータ連携:Google AnalyticsやGoogle広告、BigQueryなど1,300以上のコネクタに対応
- リアルタイム更新:データソースの更新が自動でレポートに反映される
- クラウドベース:ブラウザ上で動作するためインストール不要
Looker Studioは、Webサイトのアクセス解析や広告運用のレポート作成、営業データの可視化など、幅広いビジネスシーンで活用されています。BIツールの導入を検討している方にとって、まず最初に試す価値のあるツールといえます。
旧「Googleデータポータル」からの変更点
Looker Studioは、もともと「Googleデータポータル(Google Data Portal)」という名称で提供されていたサービスです。2022年10月にLooker Studioへと名称が変更されました。
名称変更の背景には、GoogleによるBIツールブランドの統一があります。Googleは2020年にBIツール企業「Looker Data Sciences」を買収し、Lookerブランドの展開を強化しました。その一環として、Google データポータルをLookerブランドに統合し、「Looker Studio」として提供する形になりました。
名称は変わりましたが、基本的な機能や操作方法に大きな変更はありません。以前からGoogleデータポータルを使っていた方は、そのままの感覚で利用できます。また、Googleデータポータル時代に作成したレポートもそのまま引き継がれています。
LookerとLooker Studioの違い
Googleが提供するBIツールには「Looker」と「Looker Studio」の2種類があります。名前は似ていますが、用途や対象ユーザー、料金体系が大きく異なります。
| 比較項目 | Looker Studio | Looker |
|---|---|---|
| 料金 | 無料(Pro版は月額$9/ユーザー) | 有償(個別見積もり) |
| 対象ユーザー | 初心者〜中級者 | エンジニア・データアナリスト |
| 主な用途 | データの可視化・レポート作成・共有 | 大規模データの高度な分析・データモデリング |
| 操作方法 | ノーコード(ドラッグ&ドロップ) | LookML(独自のモデリング言語)が必要 |
| 分析の深さ | 簡易的な分析・集計 | 複雑な統計分析・予測分析が可能 |
Looker Studioは「手軽にデータを見える化したい」という方に適しています。一方、Lookerは「大規模なデータ分析基盤を構築し、高度な分析を行いたい」という企業向けのツールです。まずはLooker Studioから始めて、より高度な分析が必要になったタイミングでLookerへの移行を検討するのがおすすめです。
Looker Studioでできることは多岐にわたります。まずは、初心者の方が最初に知っておきたい7つの基本機能を紹介します。この基本編を理解するだけでも、日々のレポート作成業務が大幅に効率化できます。
①800以上のデータソースと連携できる
Looker Studioの最大の強みは、多種多様なデータソースと簡単に接続できることです。2026年2月時点で、約1,300種類以上のコネクタが利用可能です。
接続できる代表的なデータソースは次のとおりです。
| カテゴリ | 主なデータソース |
|---|---|
| Google公式サービス | Google Analytics(GA4)、Google広告、Search Console、BigQuery、Googleスプレッドシート、YouTube Analytics |
| SNS広告 | Meta(Facebook/Instagram)広告、X(旧Twitter)広告、LINE広告 |
| データベース | MySQL、PostgreSQL、Amazon Redshift |
| その他 | Salesforce、HubSpot、Adobe Analytics、CSVファイル、Excelファイル |
Looker Studioに直接接続できないデータでも、GoogleスプレッドシートやCSVファイル経由で取り込むことが可能です。複数のデータソースを1つのレポート上に統合して表示できるため、「売上データ」と「広告データ」と「サイトアクセスデータ」をまとめて分析するといった使い方もできます。
②データをグラフ・表・地図で可視化できる(44種類以上のチャート)
Looker Studioでは、数値データをグラフや表、地図などの視覚的な形式に変換できます。2026年2月時点で、44種類以上のチャートタイプが用意されています。
代表的なチャートタイプは次のとおりです。
- 表:データ表、棒付きデータ表、ヒートマップ付きデータ表
- 棒グラフ:縦棒グラフ、積み上げ縦棒グラフ、横棒グラフなど6種類
- 折れ線グラフ:折れ線グラフ、複合グラフ、平滑線グラフなど6種類
- 円グラフ:円グラフ、ドーナツグラフ
- Googleマップ:バブルマップ、塗り分けマップ、ヒートマップなど6種類
- その他:スコアカード、散布図、ピボットテーブル、ツリーマップ、サンキーチャート、ゲージ、ウォーターフォールなど
グラフの配置はドラッグ&ドロップで行えます。色やフォント、サイズなどのデザインも自由にカスタマイズできるため、社内プレゼン資料やクライアント向けレポートとしてそのまま活用できます。
③インタラクティブなダッシュボードを作成できる
Looker Studioでは、ユーザーが操作して見たいデータを自由に切り替えられるインタラクティブなダッシュボードを作成できます。静的なExcelレポートとは異なり、閲覧者自身がフィルタや期間を変更してデータを探索できる点が大きな特徴です。
インタラクティブ機能の代表例は次のとおりです。
- 期間設定コントロール:閲覧者がカレンダーから任意の期間を選択してデータを表示できる
- プルダウンリスト:特定のカテゴリや地域でデータを絞り込める
- チェックボックス:複数条件を選択してフィルタリングできる
- グラフのクロスフィルタリング:あるグラフの要素をクリックすると、他のグラフも連動してデータが絞り込まれる
これらの機能により、1つのダッシュボードで多角的なデータ分析が可能になります。会議中にリアルタイムでデータを切り替えながら議論することもできます。
④レポートをURL・PDF・メールで共有できる
Looker Studioで作成したレポートは、複数の方法で簡単に共有できます。Googleドキュメントやスプレッドシートと同じ感覚で、チームメンバーやクライアントにデータを共有可能です。
主な共有方法は次の4つです。
| 共有方法 | 特徴 |
|---|---|
| URLリンク共有 | レポートのURLを送るだけで共有完了。リアルタイムでの最新データ閲覧が可能 |
| ユーザー招待 | Googleアカウントを指定して、閲覧権限または編集権限を付与できる |
| PDF出力 | レポートをPDF形式でダウンロードし、メール添付や印刷資料として活用可能 |
| Webサイト埋め込み | HTMLの埋め込みコードを使って、自社サイトやイントラネットにレポートを掲載できる |
レポートごとに「閲覧のみ」「編集可能」などのアクセス権限を細かく設定できるため、機密性の高いデータも安全に共有できます。
⑤チームでリアルタイムに共同編集できる
Looker Studioは、Googleドキュメントと同様に複数人が同時にレポートを編集できるリアルタイム共同編集機能を備えています。離れた場所にいるチームメンバーと同じレポートを同時に編集できるため、リモートワーク環境でも効率的にレポートを作成できます。
共同編集では、ユーザーごとに「編集者」「閲覧者」の権限を設定可能です。編集者はグラフの追加やデータソースの変更ができ、閲覧者はレポートの表示やフィルタ操作のみを行えます。権限管理がしっかりしているため、誤操作によるレポートの破損リスクも軽減できます。
レポートはGoogleドライブに自動保存されるため、ファイルの紛失やバージョン管理の心配もありません。Excelファイルをメールでやり取りしていた時代と比べ、業務効率が大幅に向上します。
⑥テンプレートで素早くレポートを作成できる
Looker Studioには、Googleが公式で提供する多数の無料テンプレートが用意されています。テンプレートを活用すれば、デザインやレイアウトの知識がなくても、データソースを接続するだけで本格的なレポートをすぐに作成できます。
テンプレートギャラリーでは、以下のような用途別のテンプレートが提供されています。
- Google Analytics(GA4)レポート:サイトアクセス数やユーザー行動の分析
- Google広告レポート:広告のクリック数やコンバージョンの追跡
- Search Consoleレポート:検索順位や検索クエリの分析
- YouTube Analyticsレポート:動画の再生回数やエンゲージメントの分析
- SNSマーケティングレポート:各SNSの成果を一覧で確認
テンプレートはそのまま使うだけでなく、自社のブランドカラーやロゴに合わせてカスタマイズすることも可能です。テンプレートギャラリーは、Looker Studio公式サイト(https://lookerstudio.google.com/u/0/navigation/templates)からアクセスできます。
⑦データの自動更新・スケジュール配信ができる
Looker Studioは、接続したデータソースのデータが更新されると、レポートの内容も自動的に最新のデータに更新されます。手動でデータを書き換える必要がないため、毎日・毎週のレポート作成作業が大幅に削減されます。
自動更新の頻度は、データソースの種類によって異なります。たとえば、Google Analyticsの場合は1時間・4時間・12時間のいずれかで更新頻度を設定できます。最新のデータをすぐに確認したい場合は、レポート画面から手動でデータを更新することも可能です。
さらに、レポートの定期配信機能を使えば、指定したメールアドレスにレポートを自動で送信できます。毎週月曜日の朝に先週の実績レポートを配信するといった運用も、一度設定するだけで自動化できます。無料版では最大5件、Pro版では最大20件のスケジュール配信を登録できます。
基本機能に加え、Looker Studioには実務で大きな効果を発揮する中級レベルの機能が多数搭載されています。これらの機能を使いこなすことで、より高度な分析や柔軟なレポート作成が可能になります。
⑧計算フィールドで独自の指標を作成できる
計算フィールドとは、既存のデータをもとに独自の計算式で新しい指標やディメンションを作成できる機能です。元のデータにはない指標をレポート上で自由に追加できます。
たとえば、以下のような独自指標を作成できます。
- コンバージョン率(CVR):
コンバージョン数 / セッション数 - 顧客単価:
売上合計 / 購入者数 - 前年比成長率:
(今年の売上 - 昨年の売上) / 昨年の売上 * 100 - カテゴリ分類:CASE関数を使ってURLやページタイトルをカテゴリごとにグループ化
計算フィールドの作成方法は、データソースの編集画面で「フィールドを追加」をクリックし、計算式を入力するだけです。Excelの関数に近い感覚で使えるため、特別なプログラミングスキルは必要ありません。Looker Studioでは、SUM、AVG、IF、CASE、CONCAT、REGEXP_MATCHなど、多数の関数が利用可能です。
⑨フィルタコントロールで条件ごとにデータを絞り込める
フィルタコントロールとは、レポートの閲覧者が特定の条件を指定してデータを絞り込むための機能です。レポートにフィルタを設置すると、閲覧者自身が見たいデータを自由に選択できるようになります。
フィルタコントロールで利用できる主な形式は次のとおりです。
- プルダウンリスト:カテゴリや地域などの選択肢から1つを選んで絞り込む
- 固定サイズのリスト:選択肢を常に表示した状態で選択できる
- 入力ボックス:自由にテキストを入力して検索・絞り込みできる
- チェックボックス:複数の条件を同時に選択できる
- スライダー:数値の範囲を指定して絞り込める
フィルタコントロールを適切に設置すれば、1つのレポートで「部門別」「商品別」「地域別」など、さまざまな切り口の分析が可能になります。レポートを複数作る必要がなくなるため、管理の手間も大幅に削減できます。
⑩ドリルダウンでデータを階層的に深掘りできる
ドリルダウンとは、データの概要から詳細へと階層的に掘り下げて分析できる機能です。たとえば「年別 → 月別 → 日別」「国別 → 都道府県別 → 市区町村別」のように、大きな視点から細かい視点へとデータを深掘りできます。
ドリルダウンの設定方法は、グラフの設定画面で「ドリルダウン」オプションを有効にし、階層となるディメンション(年月、カテゴリなど)を順番に追加するだけです。閲覧者はグラフ上の矢印ボタンをクリックするだけで、データの階層を自由に行き来できます。
ドリルダウンを活用することで、「全体の売上が下がっている」→「どの月に下がったか」→「どの日に原因があったか」というように、問題の原因を段階的に特定できます。データ分析の効率が飛躍的に向上する機能です。
⑪オプション指標で表示する指標を切り替えられる
オプション指標とは、レポートの閲覧者がグラフに表示する指標をワンクリックで切り替えられる機能です。1つのグラフに複数の指標を登録しておき、閲覧者が見たい指標を自由に選択できます。
たとえば、1つの折れ線グラフに「セッション数」「ページビュー数」「コンバージョン数」「直帰率」をオプション指標として登録しておけば、閲覧者は自分が確認したい指標に即座に切り替えられます。
オプション指標を使うメリットは、レポートのスペースを節約しながら多くの情報を提供できることです。指標ごとにグラフを別々に作成する必要がなくなるため、レポートのページ数を減らし、よりシンプルで見やすい構成にできます。
⑫パラメータで目標値や変数を自由に設定できる
パラメータとは、レポートの閲覧者が数値や文字列を自由に入力できる機能です。入力した値をグラフの計算式や表示条件に反映させることで、動的なレポートを作成できます。
パラメータの主な活用例は次のとおりです。
- 目標値の入力:目標売上額を入力し、達成率をリアルタイムで計算して表示
- シミュレーション:広告予算や単価を変更して、売上予測をシミュレーション
- 条件付き書式との連携:閾値をパラメータで変更し、基準値を超えたデータをハイライト
パラメータは、計算フィールドや条件付き書式と組み合わせることで真価を発揮します。「もし広告予算を10%増やしたらどうなるか」といったシナリオ分析を、レポート上で手軽に実行できるようになります。
⑬データのブレンド(統合)で複数ソースを結合できる
データのブレンド(統合)とは、異なるデータソースのデータを1つのグラフや表に結合して表示する機能です。通常、1つのグラフには1つのデータソースしか表示できませんが、ブレンド機能を使えば複数のデータソースを横断した分析が可能になります。
たとえば、以下のようなデータ統合が実現できます。
- Google広告のデータ × GA4のデータ:広告費用とサイト内のコンバージョンを1つの表で比較
- Google広告 × Meta広告:異なる広告媒体の成果を並べて比較分析
- スプレッドシートの売上データ × GA4のアクセスデータ:オフライン売上とオンライン行動の相関分析
ブレンドの設定方法は、2つ以上のデータソースをグラフに追加し、共通のキー(日付、商品IDなど)を指定して結合するだけです。SQLのJOINに近い機能をノーコードで実行できる点がLooker Studioの大きな強みです。
⑭正規表現を使った高度なフィルタリングができる
Looker Studioでは、正規表現(Regular Expression)を使ったフィルタリングや計算フィールドの作成が可能です。正規表現とは、文字列のパターンを指定するための記述方法で、柔軟な条件指定ができます。
正規表現が活躍する場面の例は次のとおりです。
- URLの分類:特定のディレクトリを含むURLだけを抽出(例:
/blog/.*でブログ記事のみ表示) - ページタイトルのグルーピング:類似のタイトルをまとめて1つのカテゴリとして集計
- 除外フィルタ:特定のパラメータ付きURLやテストページを分析対象から除外
Looker Studioで使える主な正規表現関数には、REGEXP_MATCH(パターンと一致するかを判定)、REGEXP_EXTRACT(パターンに一致する部分を抽出)、REGEXP_REPLACE(パターンに一致する部分を置換)があります。正規表現を使いこなすことで、データの整理や分類の精度が大幅に向上します。
⑮条件付き書式でデータの異常値をハイライトできる
条件付き書式とは、指定した条件に合致するデータのセルやスコアカードの色を自動で変更する機能です。目標値を超えたデータを緑色に、下回ったデータを赤色にするといった視覚的なアラート表示が可能になります。
条件付き書式が適用できるグラフは、表グラフ、ピボットテーブル、スコアカード、棒グラフです。設定方法は、グラフのスタイル設定から「条件付き書式」を追加し、条件と色を指定するだけです。
条件付き書式の活用例は次のとおりです。
- 売上が目標を下回った場合に赤色でハイライト:異常値を即座に発見できる
- コンバージョン率が基準値を超えた場合に緑色で表示:好調な施策を一目で把握
- 在庫数が一定以下になった場合に黄色で警告:在庫切れリスクを早期発見
条件付き書式を設定しておけば、大量のデータの中から注目すべきポイントを瞬時に見つけ出すことができます。
Looker Studioは世界中の多くの企業や個人に利用されています。数あるBIツールの中でLooker Studioが選ばれる理由を、6つのメリットに分けて解説します。
完全無料でBIツールを導入できる
Looker Studioの最大のメリットは、基本機能がすべて無料で利用できることです。多くのBIツールは月額数千円〜数万円のライセンス費用が発生しますが、Looker StudioはGoogleアカウントさえあれば追加費用なしで使い始められます。
企業でITツールを新規導入する際は、費用対効果の検証や稟議が必要になることが少なくありません。Looker Studioなら無料のため導入ハードルが非常に低く、まずは試験的に使ってみて効果を確認してから本格導入を進めることも可能です。BIツールの導入を検討している企業にとって、最初の一歩として最適なツールです。
ノーコードで専門知識不要
Looker Studioは、プログラミングやSQLなどの専門知識がなくても操作できます。レポートの作成はドラッグ&ドロップが中心で、グラフの追加やデータソースの接続も数クリックで完了します。
ExcelやGoogleスプレッドシートを使ったことがあれば、短時間で操作に慣れることができます。また、利用者が多いため、使い方に関する情報がインターネット上に豊富に公開されています。公式ヘルプドキュメントに加え、ブログ記事や動画チュートリアルも多数あるため、わからないことがあっても自力で解決しやすい環境が整っています。
Googleサービスとの圧倒的な親和性
Looker StudioはGoogleが提供するサービスであるため、Google Analytics(GA4)、Google広告、Search Console、BigQuery、Googleスプレッドシートなど、他のGoogleサービスとの連携が非常にスムーズです。
たとえば、GA4のデータをLooker Studioに接続する場合、数クリックの操作だけでデータの取り込みが完了します。すでにGoogleサービスを活用している企業にとって、データの一元管理を実現するための最も効率的な選択肢といえます。
リアルタイム更新で手作業から解放される
Looker Studioは、データソースの情報が更新されるとレポートの内容も自動的に更新されます。手動でデータを集計したり、Excelファイルを更新して配布したりする必要がなくなるため、レポート作成にかかる作業時間を大幅に削減できます。
一度レポートのテンプレートを作成しておけば、その後は自動的に最新のデータが反映され続けます。毎週や毎月のレポート作成業務に多くの時間を費やしていた担当者にとって、大きな業務効率化の効果が期待できます。空いた時間をデータの分析や戦略の立案といった、より付加価値の高い業務に充てることが可能になります。
データの一元管理で意思決定がスピードアップ
Looker Studioを使えば、社内に散在するさまざまなデータを1つのダッシュボードに集約できます。これまで複数のツールやファイルを確認していた情報を一画面で把握できるようになるため、意思決定のスピードが向上します。
たとえば、営業会議でLooker Studioのダッシュボードを共有すれば、売上推移や広告効果、顧客データをリアルタイムで確認しながら議論を進められます。資料の作成や集計に時間をかける必要がなくなり、意思決定までのリードタイムを短縮できます。
共有が簡単でチーム全体のデータリテラシーが向上する
Looker StudioのレポートはURLを共有するだけで閲覧できるため、チーム全体でのデータ活用が進みやすくなります。Excelベースのレポートでは更新のたびにファイルを配布する必要がありましたが、Looker Studioならリンクを共有するだけで常に最新のデータにアクセスできます。
データが「見える化」されることで、これまでデータに馴染みがなかったメンバーもデータに基づいた判断を行えるようになります。結果として、組織全体のデータリテラシーが底上げされ、データドリブンな意思決定文化の醸成につながります。
Looker Studioは優れたBIツールですが、万能ではありません。導入前に知っておくべきデメリットや注意点を4つ紹介します。
大規模データの処理速度に限界がある
Looker Studioは、大量のデータや複雑なクエリを処理する際にパフォーマンスが低下することがあります。数百万行を超えるような大規模データを扱う場合、レポートの読み込みに時間がかかったり、表示が不安定になったりするケースが報告されています。
この問題を回避するための対策として、以下の方法が有効です。
- BigQueryなどのDWH(データウェアハウス)でデータを事前に集計してからLooker Studioに接続する
- フィルタで分析対象の期間やデータ量を限定する
- Looker Studioの「データの抽出」機能を使ってパフォーマンスを改善する
大規模なデータ分析が主な目的であれば、LookerやTableauなど、より処理能力の高いBIツールの検討も必要です。
高度な統計分析・機械学習には不向き
Looker Studioはデータの可視化とレポート作成に特化したツールであり、高度な統計分析や機械学習を用いた分析には対応していません。回帰分析や予測モデルの構築、クラスタリングといった高度な分析を行いたい場合は、PythonやRなどのプログラミング言語、あるいはTableauやLookerなどの高機能BIツールを併用する必要があります。
Looker Studioは「データを見やすく整理し、関係者に共有する」ことに強みがあるツールです。分析の深さよりも、わかりやすさと共有のしやすさを重視する場面で最も効果を発揮します。
共有設定のミスによる情報漏洩リスク
Looker Studioのレポートは簡単に共有できる反面、共有設定を誤ると意図しないユーザーにデータが閲覧されてしまうリスクがあります。特に「リンクを知っている全員が閲覧可能」に設定した場合、URLが外部に漏洩するとデータの不正閲覧につながる恐れがあります。
このリスクを防ぐため、以下の対策が重要です。
- レポートの共有設定は「特定のユーザーのみ」をデフォルトにする
- 定期的に共有設定を見直し、不要なアクセス権限を削除する
- 機密性の高いデータを扱う場合はLooker Studio Proの組織管理機能を活用する
カスタマーサポートは無料版では受けられない
Looker Studioの無料版では、Googleによる専用のカスタマーサポートは提供されていません。操作方法や不具合に関する問い合わせを直接Googleに行うことはできず、公式ヘルプドキュメントやコミュニティフォーラムを利用して自力で解決する必要があります。
技術的なサポートが必要な場合は、Looker Studio Pro(月額$9/ユーザー)を導入することで、Google Cloud カスタマーケアのサポートを受けられるようになります。企業での本格運用を検討している場合は、サポート体制も含めてプランを選択するのがおすすめです。
Looker Studioは、業種や目的を問わず幅広い場面で活用されています。ここでは、代表的な5つの活用事例を紹介します。自社の業務にどのように取り入れられるかの参考にしてください。
Webサイトのアクセス解析レポート(GA4連携)
Looker Studioの最も代表的な活用事例は、Google Analytics(GA4)と連携したWebサイトのアクセス解析レポートです。GA4のデータをLooker Studioに接続することで、セッション数、ページビュー数、ユーザー数、コンバージョン数などの主要指標を1つのダッシュボードにまとめて可視化できます。
GA4の標準レポートでは確認しにくい「ページ別のアクセス数推移」や「流入経路ごとのコンバージョン率」も、Looker Studioなら自由なレイアウトで表示可能です。さらに、Search Consoleのデータと組み合わせることで、検索順位とサイト流入の関係を分析するSEOレポートも作成できます。
Web担当者やSEO担当者にとって、日々の業務で最も活用頻度の高い使い方です。
参考:Google Analytics公式(https://analytics.google.com/)
Web広告の運用レポート(Google広告・SNS広告)
複数の広告媒体を運用している場合、Looker Studioで広告運用レポートを一元化する活用方法が効果的です。Google広告、Meta(Facebook/Instagram)広告、X広告、LINE広告などのデータを1つのレポートにまとめて比較・分析できます。
広告運用レポートでよく使う指標には、インプレッション数、クリック数、クリック率(CTR)、コンバージョン数、コンバージョン単価(CPA)、広告費用対効果(ROAS)などがあります。これらの指標を媒体ごとに並べて比較することで、予算配分の最適化や効果の低い施策の改善に役立てられます。
広告代理店やインハウスのマーケティング担当者の間で、特に人気の高い活用方法です。
営業・売上ダッシュボード(スプレッドシート連携)
Googleスプレッドシートに記録している営業データや売上データをLooker Studioに接続すれば、営業・売上ダッシュボードを構築できます。月別の売上推移、商品別の売上構成比、営業担当者ごとの実績などを視覚的に把握可能です。
スプレッドシートのデータが更新されると、Looker Studioのダッシュボードにも自動で反映されるため、常に最新の営業状況を確認できます。営業会議の場でダッシュボードを表示しながら進捗を共有することで、データに基づいた議論が可能になります。
CRMツール(SalesforceやHubSpotなど)を導入していない中小企業でも、スプレッドシートとLooker Studioの組み合わせで本格的な営業管理ダッシュボードを無料で構築できる点が大きな魅力です。
ECサイトの在庫管理・売上分析
ECサイトを運営している企業では、Looker Studioを使って在庫管理と売上分析のダッシュボードを作成できます。商品別の売上推移、在庫回転率、カテゴリ別の売上構成比などを一目で確認できるダッシュボードにより、在庫の過不足を早期に発見し、適切な発注判断を行えます。
BigQueryやGoogleスプレッドシートに蓄積した売上データ・在庫データをLooker Studioに接続し、条件付き書式を使って在庫数が一定以下になった商品を赤色でハイライトするといった設定を行えば、在庫切れリスクの早期発見にも役立ちます。
経営KPIモニタリングダッシュボード
経営層や管理職向けに、企業全体のKPI(重要業績評価指標)をモニタリングするダッシュボードを作成する活用方法です。売上高、利益率、顧客獲得コスト、従業員あたりの生産性など、経営判断に必要な指標を1つの画面に集約できます。
複数の部門のデータをLooker Studioのデータブレンド機能で統合すれば、部門横断的な分析も可能です。たとえば、営業部門の売上データとマーケティング部門の広告データを組み合わせて、マーケティング投資の効果を経営視点で評価できます。
経営会議やボード会議の場でリアルタイムのダッシュボードを表示し、データに基づいた迅速な意思決定を行う企業が増えています。
Looker Studioの基本的な使い方を、5つのステップに分けて解説します。初めてLooker Studioを使う方でも、この手順に沿って進めればレポートの作成と共有まで完了できます。
Step1. Googleアカウントでログイン
Looker Studioを利用するには、Googleアカウントが必要です。Googleアカウントをお持ちでない場合は、Googleの公式ページ(https://accounts.google.com/)から無料で作成できます。
Googleアカウントにログインした状態で、Looker Studioの公式サイト(https://lookerstudio.google.com/)にアクセスします。初回利用時は、国名と会社名の入力、利用規約への同意、メール配信設定の確認が求められます。設定は数分で完了し、すぐにレポートの作成を開始できます。
Step2. データソースを接続する
Looker Studioのホーム画面から「作成」→「データソース」をクリックし、接続したいデータソースを選択します。Google Analyticsの場合は、コネクタ一覧から「Googleアナリティクス」を選び、対象のプロパティを指定して「接続」をクリックするだけです。
Googleスプレッドシートのデータを使う場合は、コネクタ一覧から「Googleスプレッドシート」を選択し、対象のファイルとシートを指定します。CSVファイルのアップロードも同様の手順で行えます。一度接続したデータソースは、以降のレポート作成で繰り返し利用できます。
Step3. レポートを作成する(グラフ・表の追加)
データソースの接続が完了したら、レポートの編集画面に移動します。画面上部のツールバーから「グラフを追加」をクリックし、表示したいグラフの種類(折れ線グラフ、棒グラフ、表など)を選択します。
グラフを追加したら、右側のプロパティパネルで「ディメンション」(分析軸:日付、ページURL、デバイスなど)と「指標」(数値データ:セッション数、売上、クリック数など)を設定します。設定した内容がすぐにレポートに反映されるため、プレビューを確認しながら調整を進められます。
Step4. デザイン・レイアウトをカスタマイズする
グラフや表を配置したら、デザインを整えます。各グラフの「スタイル」タブから、色・フォント・線の太さなどを変更できます。画面上部の「テーマとレイアウト」からは、レポート全体のカラーテーマやページサイズを一括で変更可能です。
テキストボックスや画像、線、図形などの要素も自由に配置できるため、企業ロゴを挿入したり、見出しを追加したりしてオリジナルのレポートに仕上げられます。プレゼンテーション資料としてそのまま使えるクオリティのレポートが、ノーコードで完成します。
Step5. レポートを共有・配信する
レポートが完成したら、画面右上の「共有」ボタンからチームメンバーやクライアントに共有します。Googleアカウントを指定してユーザーを招待する方法、レポートURLをコピーして共有する方法、PDFでダウンロードしてメール送付する方法など、複数の共有手段から状況に応じて選択できます。
さらに「配信のスケジュール」を設定すれば、毎日・毎週・毎月の指定日時に自動でレポートをメール配信することも可能です。定期レポートの作成・配信業務を完全に自動化できるため、担当者の作業負荷を大幅に軽減できます。
Looker Studioには無料版と有料版(Looker Studio Pro)があります。両者の違いを正しく理解し、自社に合ったプランを選択しましょう。
Looker Studio Proの追加機能一覧
Looker Studio Proは、無料版のすべての機能に加えて、以下のエンタープライズ向け機能が利用できます。
| 機能 | 無料版 | Pro版 |
|---|---|---|
| レポート作成・可視化 | ○ | ○ |
| データソース接続(1,300種類以上) | ○ | ○ |
| レポート共有・共同編集 | ○ | ○ |
| スケジュール配信 | 最大5件 | 最大20件 |
| 組織単位のアセット管理 | × | ○ |
| チームワークスペースの共有 | × | ○ |
| Gemini in Looker(生成AI機能) | × | ○ |
| モバイルアプリ | × | ○ |
| Google Cloudカスタマーケアのサポート | × | ○ |
| オーナー権限の組織一括設定 | × | ○ |
Pro版の最大の強みは、組織全体でのレポート管理・権限管理が効率化される点です。従業員の異動や退職時にアセット(レポートやデータソース)をスムーズに引き継げる機能は、大規模組織での運用で特に重宝されます。
料金体系(1ユーザー月額$9〜)
Looker Studio Proの料金は、1ユーザーあたり月額$9(2026年2月時点)です。ライセンスはプロジェクト単位で購入し、必要な人数分のライセンスを追加できます。
Looker Studio Proを利用するには、Google Cloudプロジェクトとの紐付けが必要です。Google Cloudの請求アカウントを通じて課金される仕組みになっています。すでにGoogle Cloudを利用している企業であれば、スムーズに導入できます。
参考:Google Cloud Looker Studio公式ドキュメント(https://docs.cloud.google.com/looker/docs/studio/about-looker-studio-pro)
無料版で十分なケース・Pro版が必要なケース
以下の基準をもとに、自社に最適なプランを選択してください。
無料版で十分なケース:
- 個人または少人数のチームで利用する場合
- レポートの作成・共有が主な目的の場合
- スケジュール配信が5件以内で足りる場合
- Google Cloudを導入していない場合
Pro版が必要なケース:
- 大規模な組織で多数のユーザーがレポートを利用する場合
- アセットの組織管理や権限の一括設定が必要な場合
- Gemini(生成AI)機能を活用してレポート作成を効率化したい場合
- Googleによる技術サポートが必要な場合
- モバイルアプリからレポートを閲覧したい場合
多くの企業では、まず無料版で運用を開始し、利用者が増えて組織管理の必要性が高まったタイミングでPro版に移行するパターンが一般的です。
Looker Studio以外にも、代表的なBIツールとしてTableauやPower BIがあります。それぞれの特徴を比較し、自社の目的に合ったツールを選びましょう。
Looker Studio vs Tableau
| 比較項目 | Looker Studio | Tableau |
|---|---|---|
| 料金 | 無料(Pro版:月額$9/ユーザー) | 年間約11万円〜/ユーザー(Creatorライセンス) |
| 操作の難易度 | 初心者でも使いやすい | ある程度の学習が必要 |
| 可視化の自由度 | 44種類以上のチャート | 非常に豊富で高いカスタマイズ性 |
| データ処理能力 | 大規模データではやや制約あり | 大規模データも高速処理 |
| 分析の深さ | 簡易的な集計・可視化向き | 高度な統計分析・予測分析が可能 |
| Google連携 | 非常に強い | 対応しているが追加設定が必要 |
| 共有のしやすさ | URLで簡単に共有 | Tableau Server/Onlineが必要 |
Tableauは可視化の自由度と分析機能の深さでLooker Studioを上回りますが、その分コストが高く、操作習得にも時間がかかります。手軽さとコストを重視するならLooker Studio、高度な分析を重視するならTableauが適しています。
参考:Tableau公式サイト(https://www.tableau.com/ja-jp)
Looker Studio vs Power BI
| 比較項目 | Looker Studio | Power BI |
|---|---|---|
| 料金 | 無料(Pro版:月額$9/ユーザー) | 無料版あり(Pro版:月額$10/ユーザー) |
| 操作の難易度 | ブラウザ完結で簡単 | デスクトップ版はやや複雑 |
| エコシステム | Googleサービスとの連携に強い | Microsoft製品(Excel、Azure等)との連携に強い |
| データモデリング | 簡易的 | DAX言語による高度なモデリングが可能 |
| AI機能 | Pro版でGemini連携 | AIインサイト機能が標準搭載 |
| モバイル対応 | Pro版でアプリ提供 | 無料でモバイルアプリ利用可 |
Power BIは、Microsoft製品を中心に業務環境を構築している企業に適しています。一方、Googleサービスを活用している企業であれば、Looker Studioの方がデータ連携がスムーズで導入しやすいです。
参考:Microsoft Power BI公式サイト(https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/)
目的別おすすめツール早見表
| 目的・ニーズ | おすすめツール |
|---|---|
| 無料でBIツールを試したい | Looker Studio |
| Googleサービスのデータを可視化したい | Looker Studio |
| Microsoft環境でデータ分析したい | Power BI |
| 高度な統計分析・予測分析を行いたい | Tableau |
| コストを抑えつつ本格的なBIを導入したい | Looker Studio Pro または Power BI Pro |
| 大規模データの高速処理が必要 | Tableau または Looker(有償版) |
どのツールにもそれぞれの強みがあります。まずは無料で使えるLooker Studioから始めて、自社のニーズに合わせてツールの乗り換えや併用を検討するのが最も効率的なアプローチです。
- Looker Studioは本当に無料で使えますか?
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Looker Studioは、基本機能がすべて無料で利用できます。Googleアカウントさえあれば、レポートの作成、データソースとの接続、グラフや表の追加、レポートの共有、共同編集など、主要な機能を追加費用なしで使うことが可能です。
ただし、以下の点には注意が必要です。
- Looker Studio Pro(有料版)は1ユーザーあたり月額$9が必要です。Pro版では組織管理機能やGemini(生成AI)機能、モバイルアプリなどの追加機能が利用できます。
- BigQueryなど一部の外部データソースを利用する場合、データソース側で別途料金が発生するケースがあります。Looker Studio自体は無料ですが、接続先のサービスの料金体系は事前に確認しておきましょう。
多くの企業や個人ユーザーにとって、無料版の機能だけで十分なレポート作成・データ分析が行えます。まずは無料版で試してみて、組織管理やサポートが必要になった段階でPro版への移行を検討するのがおすすめです。
- Looker Studioはどんな人・企業に向いていますか?
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Looker Studioは、以下のような人や企業に特に向いています。
- Webマーケティング担当者:GA4やGoogle広告のデータを可視化し、施策の効果測定やレポート作成に活用できます
- 広告代理店:複数クライアントの広告運用レポートを効率的に作成・共有できます
- 営業部門の担当者:スプレッドシートの売上データをダッシュボード化し、進捗管理に活用できます
- 中小企業の経営者:高額なBIツールを導入せずに、無料でデータの可視化と経営分析を始められます
- BIツール初心者:プログラミング不要のノーコード操作で、専門知識がなくても使い始められます
一方、大規模データの高度な統計分析や機械学習を用いた分析が主目的の場合は、TableauやLooker(有償版)の方が適しています。Looker Studioは「データを見やすく整理し、わかりやすく共有する」ことに強みがあるツールです。
- Looker Studioの学習にはどのくらい時間がかかりますか?
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Looker Studioの基本操作は、ExcelやGoogleスプレッドシートの使用経験がある方であれば、数時間〜半日程度で習得できます。データソースの接続、グラフの追加、レイアウトの調整、レポートの共有といった基本的な操作は、直感的なインターフェースで行えるため、特別な研修を受けなくても使い始められます。
計算フィールドやデータのブレンド、正規表現を使ったフィルタリングなどの中級機能は、1〜2週間程度の実践で使いこなせるようになるでしょう。Googleの公式ヘルプドキュメント(https://docs.cloud.google.com/looker/docs/studio)に加え、Web上に多数のチュートリアル記事や動画が公開されているため、独学でも十分に学習可能です。
まずはテンプレートを使ってレポートを1つ作成してみることをおすすめします。実際に手を動かすことで、操作の流れを短時間で把握できます。
- Looker Studioで作成したレポートに上限はありますか?
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Looker Studioで作成できるレポートの数に上限はありません。無料版でも、レポートを何件でも作成・保存できます。
ただし、1つのレポート内にはいくつかの制限があります。
- 1つのグラフからエクスポートできるデータは最大750,000行
- レポートのページ数に明確な上限はないが、ページ数が多くなると読み込み速度が低下する可能性がある
- 同時に接続できるデータソースの数にも実質的な制限がある(多すぎるとパフォーマンスが低下)
快適に利用するためには、1レポートあたりのページ数やデータ量を適切な範囲に抑え、テーマ別にレポートを分割するのがおすすめです。
Looker Studioでできることの振り返り
本記事では、Looker Studioでできることを基本編7つ・中級編8つの計15項目に分けて解説しました。
基本編(7つの主要機能):
- 800以上のデータソースと連携できる
- データをグラフ・表・地図で可視化できる(44種類以上のチャート)
- インタラクティブなダッシュボードを作成できる
- レポートをURL・PDF・メールで共有できる
- チームでリアルタイムに共同編集できる
- テンプレートで素早くレポートを作成できる
- データの自動更新・スケジュール配信ができる
中級編(8つの便利機能):
- 計算フィールドで独自の指標を作成できる
- フィルタコントロールで条件ごとにデータを絞り込める
- ドリルダウンでデータを階層的に深掘りできる
- オプション指標で表示する指標を切り替えられる
- パラメータで目標値や変数を自由に設定できる
- データのブレンド(統合)で複数ソースを結合できる
- 正規表現を使った高度なフィルタリングができる
- 条件付き書式でデータの異常値をハイライトできる
Looker Studioは、これだけ豊富な機能を無料で利用できるBIツールです。データの可視化とレポート共有においては、有料ツールにも引けを取らない実力を持っています。
まず始めるべき3つのアクション
Looker Studioの活用を始めるために、以下の3つのアクションをおすすめします。
1. Looker Studioにログインする
Googleアカウントでログインし、まずは管理画面を確認しましょう。
→ Looker Studio公式サイト:https://lookerstudio.google.com/
2. テンプレートでレポートを1つ作成する
テンプレートギャラリーから自分の業務に近いテンプレートを選び、データソースを接続してみましょう。実際に手を動かすことで、操作の感覚をつかめます。
→ テンプレートギャラリー:https://lookerstudio.google.com/u/0/navigation/templates
→弊社テンプレートからダウンロード:https://inno-mark.jp/datavista/report/
3. チームにレポートを共有する
作成したレポートをチームメンバーに共有し、フィードバックをもらいましょう。共有とフィードバックのサイクルを回すことで、レポートの質が向上し、チーム全体のデータ活用が進みます。
Looker Studioは「まず使ってみる」ことが最も効果的な学習方法です。無料で始められるため、リスクなく導入できます。ぜひ本記事を参考に、データの可視化と業務効率化への第一歩を踏み出してください。
