データ可視化の基本である棒グラフは、その分かりやすさと汎用性の高さから、レポートやプレゼンで頻繁に使用されています。特にLooker Studioでの作成方法を中心に、効果的な棒グラフの使い方を解説します。
棒グラフにもさまざまな設定方法がありますので、実際のレポートを作成する手順も合わせてレポートとして見やすいグラフの作り方を解説します!
棒グラフとは、データの大きさを棒の長さで表現するグラフです。数値の比較や時系列での変化を視覚的に伝えるのに適しており、以下のような特徴があります。
- 直感的に数値の大小が理解できる
- 複数項目の比較が容易
- 時系列データの表現に適している
- カテゴリー別の内訳を表現できる
棒グラフの種類
棒グラフの種類は3つあります。棒グラフ・横グラフ・積み上げ棒グラフになります。棒グラフは一番シンプルのグラフになるので使用頻度も高いため理解しておくことでレポート作成のスピードは早くなります。
1. 縦棒グラフ
- 基本的な比較に最適
- 時系列データの表現に向いている
- 長い項目名がある場合に有効
縦棒グラフは、横軸が時間や月などの時間を指すようなデータをまとめる際に使用することが多いです。他には、グループ分けされたディメンションなどを横軸として表示されることもあります。
例えば、営業マンが10人の情報が横軸で表示して、それぞれの売上を棒で表示させるなどになります。
※画像:縦棒グラフの基本例
2. 横棒グラフ
横棒は縦向きのものが横向きになったものになります。横向きで表示させた方が見やすい、縦向きのグラフの方が見やすいなどがどちらが見やすいかを基準にしていただいて問題ないと思います。
- 長い項目名の表示に適している
- 多数の項目を比較する際に見やすい
- スマートフォン表示に適している
3. 積み上げ棒グラフ
積み上げグラフは、1つの要素に対して複数の数値が紐づく場合に使用します。内訳を表示させたりする際になります。
例えばGA4で月毎のアクセス数を男性・女性・unknownの3つの内訳を知りたい際に使用することができます。
全体のアクセス数と男性・女性・unknownのそれぞれの数値が1つのグラフで表示することができます。
- 全体と内訳の関係を表現
- カテゴリー別の構成比を表示
- 時系列での変化を表現
基本的な設定手順
グラフを表示させる
- 「追加」ボタンをクリック
- 「棒グラフ」を選択
棒グラフに表示させる指標を追加。
ディメンションと内部ディメンションを選択してください。指標はデータになりますのでどのデータを軸に表示させたいかを選択してください。
最後に見た目の部分を整えて完了になります。
- 色の設定
- フォントの調整
- グリッド線の設定
見た目の変更はシンプルで右のナビの「スタイル」をクリックすると設定画面が表示されます。
ここでグラフの色や幅や線などの変更が可能です。
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デザインのベストプラクティス
1. 色使い
デザイン的な部分の話になりますが、色は原色に近いものを使用するとデータ(数値など)が見にくくなるため、少し抜けた色の方が見やすいレポートになります。色も多すぎるとどの色がなにを示しているか判断できなくなるため、5色〜7色くらいがよいかと思います。
コーポレートのカラーに合わせた配色をするとより見やすくなります。
- コントラストの確保
- カラーユニバーサルデザイン
- ブランドカラーの活用
2. ラベル表示
ラベルグラフの上部や横軸などのテキストになります。ラベルのフォント数が大きすぎるとバランスが悪くなるため、A4サイズのレポートであれば18pxほ度がグラフのタイトルとして良いかと思います。
グラフ内のディメンション名毎の項目名は、グラフのサイズに合わせて調整していただければと思います。
- 適切なフォントサイズ
- 数値の単位表示
- 項目名の簡潔化
下記が実際に変更したものになります。
1. 売上分析
月次売上推移
売上の推移の計測などはスプレッドシートやエクセルのデータソースを使用しますが、月次で売上の集計などをlooker studioを使用することで簡単にレポートとしてグラフにすることができます。
- 前年同月比較
- 目標達成率表示
- カテゴリー別内訳
商品別売上比較
- TOP10商品の抽出
- 利益率との組み合わせ
- 成長率の可視化
2. アクセス分析
流入元やPVなどの計測がGoogleアナリティクスのデータソースを使用することで簡単に出すことができます。
先ほどの例で性別毎の表示回数をグラフで表示させたような形で表示させることができる。
PV/UU推移
- 日次/週次/月次表示
- デバイス別内訳
- 時間帯別分析
流入元分析
- チャネル別比較
- 前期比較
- コンバージョン率表示
3. コスト分析
部門別コスト
- 予実管理
- 前年比較
- 削減率表示
1. スケールの設定
適切な目盛り間隔
グラフやデータの特性に合わせて目盛を設定することで基準値より良いか悪いかなどの判断に使用することがきます。
またデータによってはゼロ開始にならないものがありますので、その際はゼロ開始のチェックを入れるようにしてください。
- データの範囲に応じた設定
- 読みやすい数値単位
- ゼロ開始の原則
対数スケールの活用
- 大きな値の差がある場合
- 成長率の表現
- トレンド把握
2. レイアウトの最適化
グラフの量が多くなると判断する情報が多くなるため、1ページ(A4サイズ)にグラフは5つくらいまで判断しやすく、シンプル情報を伝えることができます。
また本記事ではご紹介してないですが、「スコアカード」なども使用することで完結なレポートが作成できます。
スペースの効率的活用
- 余白の確保
- 軸ラベルの配置
- 凡例の位置
応用テクニック
1. 複合グラフの作成
棒グラフと折れ線グラフの組み合わせ
- 主要指標と補助指標の表示
- 目標値との比較
- トレンド分析
2. インタラクティブ機能
インタラクティブ機能は、絞り込みや検索機能のことになります。
特によく使うのが期間での検索はどのレポートでも必須です。弊社が提供している無料レポートや有料レポートなど全てのレポートに設定しております。
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フィルター連動
- 期間選択
- カテゴリーフィルター
- ドリルダウン機能
ツールチップのカスタマイズ
- 詳細情報の表示
- 補足データの追加
- フォーマットの設定
専門用語解説
- PV(Page View):Webページの閲覧回数
- UU(Unique User):サイトを訪問したユーザー数
- コンバージョン率:目標達成率(購入や申し込みなど)
- ドリルダウン:詳細データの階層的な表示機能
- 目的に適した種類の選択
- データの適切な前処理
- 見やすいデザインの採用
- ユーザーへの配慮
- 定期的な更新と改善
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この記事で紹介した手法を実践することで、より効果的なデータ可視化が実現できます。特にLooker Studioを使用することで、データを可視化することができます。