マーケティングレポートの作成に欠かせないLooker Studioのグラフと表の活用方法について、実践的な使用例を交えながら詳しく解説していきます。Looker Studioでは47種のグラフや表が用意されており、それをデータに合わせて使用するという流れになります。
データに合わせて適切な表示方法を選ぶ必要があり、誤ったグラフを選択すると表示されなくデータ自体が欲しいデータになってないなどがありますので、今回は47種の中から抜粋して具体的な使用例をご紹介します。
Looker Studioには、データを視覚的に表現するための様々なグラフや表が用意されています。適切なビジュアライゼーションを選択することで、データの持つ意味をより効果的に伝えることができます。
利用可能なグラフ・表の種類
大きくグラフの種類としては、7つの分類に分けることができます。分類ごとに大きく表示形式が異なります。
- スコアカード
- 時系列グラフ
- 棒グラフ(縦棒・横棒)
- 円グラフ
- テーブル
- 地図
- その他のビジュアライゼーション
スコアカードは数値のみの表示をを行うものになります。数値のみの表示になりますので例えばコンバージョン数や契約数や購入数などをスコアカードで表示させることで一目で良かったか悪かったかを判断できるようにするためのものになります。
1. KPI表示での使用方法
KPI(例:コンバージョン数など)の表示に使用します。スコアカードは何の値が何件だったかを表示させることができます。シンプルに値を表示させるものという認識だけで問題ないです。スコアカードはスコアカード内にグラフを表示させることも可能です。
基本的な設定
- 指標の選択
- 比較期間の設定
- 目標値の設定
- 書式設定
実践的な活用例
- 月間PVの表示
- コンバージョン率の表示
- 売上金額の表示
時系列グラフは、時間や日付などの時間が含まれたグラフになります。年/月ごとの年間のデータを表示させるときなどに頻繁に使用します。
1. トレンド分析での使用方法
基本設定のポイント
- 期間の設定
- 複数指標の比較
- スムージング設定
- 予測線の追加
効果的な使用例
- アクセス数の推移
- 売上トレンド
- セッション数の変動
2. 季節変動の可視化
グラフ設定のコツ
- 適切な期間設定
- 比較データの追加
- アノテーションの活用
- 凡例の配置
棒グラフも時系列のグラフとほとんど同じになります。
一般的に使用する棒グラフになります。
1. 縦棒グラフの使用例
サマリなどの表示で、月毎のセッション数や新規ユーザー数などを表示させる際に使用することが多いです。
前月やその前の月で比較などをする必要があるデータは棒グラフで表示させることがあります。
適している用途
- 時系列データの比較
- カテゴリー別実績
- 目標達成度の表示
設定のポイント
下記のポイントに注意することでグラフが見やすくなります。目的に近いデータか補足的なデータかを視覚的に分かりやすくできます。
- 軸ラベルの調整
- 色分けの活用
- 値ラベルの表示位置
- グリッド線の設定
2. 横棒グラフの活用法
横棒グラフは縦向きのグラフが横になっただけであとは同じ形になります。
ただし上から順番に多いなどの並び替えをすることで、ランキング形式に表示させるものなどは、横棒グラフの方が良いです。
最適な使用シーン
- ランキング表示
- 長い項目名の比較
- 構成比の表示
1. 基本的なテーブル設定
ディメンションをテーブル形式で表示させたものになります。好きなデータを好きな組み合わせで表示させることができるため汎用性が高く利用頻度も高いです。
レイアウト設定
- 列幅の調整
- セルの配置
- フォントサイズ
- 行の高さ
データ表示のカスタマイズ
- 条件付き書式
- データバー
- ヒートマップ
- 小計の表示
2. ピボットテーブルの活用
テーブルでの表示にプラスで複合的なデータを分析できるテーブルになります。
通常のテーブルでデータの構造上表示させることができないデータを表示できます。下記のイメージでは、日別のイベントの種類とその値を表示させているグラフになります。
効果的な使用例
- クロス集計
- ドリルダウン分析
- 複数指標の比較
- 期間別集計
円グラフは全体の数値、割合からそれぞれの数値を表示させるグラフになります。
割合や比率などを表示させる際に使用します。
下記はブラウザの割合を円グラフで表示させたものになります。
1. 構成比の表示
設定のポイント
- セグメント数の適正化
- 色使いの工夫
- ラベルの配置
- 凡例の表示
活用シーン
- デバイス別シェア
- 流入元の割合
- 商品カテゴリー別売上
使用頻度は少ないですが、地図でデータを可視化することができます。
グローバルに顧客がいる場合などには有効かと思います。
地図は少し特殊でデータの大きさの設定や色のディメンションが存在しております。
前項でご紹介した形式とは異なります。
使う頻度が少ないため、あることだけは認識しておいていただき使える画面がありましたら、使ってみてください。
1. 地域別データの表示
基本設定
- 地域レベルの選択
- 指標の設定
- 色分けの調整
- ツールチップの設定
実践的な活用例
- 都道府県別アクセス数
- 地域別売上実績
- エリア別コンバージョン率
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フィルターの効果的な活用
フィルターを使用すると条件を特定のものに絞り込みしたりすることができます。フィルターはよく使いますので、覚えておいたらレポートの作成の手間が少なくなります。計算フィールドで行うこともできますが、フィルターを使用する方が汎用的なレポートになり使い回しも可能です。
1. 日付フィルター
設定方法
- 期間の指定
- 比較期間の設定
- カスタム範囲の作成
- デフォルト値の設定
2. ドロップダウンフィルター
活用例
- デバイス別フィルター
- 流入元フィルター
- 商品カテゴリーフィルター
1. レイアウトのコツ
基本原則
- グリッド設定の活用
- 余白の確保
- 色使いの統一
- フォントの一貫性
実践的なヒント
- 重要な指標を上部に配置
- 関連データの近接配置
- フィルターの効果的な配置
- モバイル表示の最適化
Looker Studioの各グラフや表は、適切に使用することでデータの視覚化を効果的に行うことができます。本記事で紹介した使用例を参考に、目的に応じた最適なビジュアライゼーションを選択してください。
[専門用語解説]- ビジュアライゼーション:データを視覚的に表現する方法
- スコアカード:単一の指標を大きく表示する形式
- ピボットテーブル:データを様々な角度から集計・分析できる表形式
- ヒートマップ:データの値を色の濃淡で表現する手法
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