サイトリニューアルでSEO順位が低下する原因と対策の完全ガイド

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「サイトをリニューアルしたら、検索順位が急落してアクセス数が半減してしまった…」このような失敗事例は決して珍しくありません。実際、適切なSEO対策を講じずにリニューアルを進めると、これまで積み上げてきたSEO資産を一瞬で失う可能性があります。

本記事では、サイトリニューアルでSEO順位が低下する主要原因7つと、その他の見落としがちな原因を徹底解説します。さらに、リニューアル前に必ず実施すべきSEO準備、公開時の対策手順、順位低下してしまった場合の回復方法まで、実務で使えるチェックリストとともに網羅的にご紹介します。

サイトリニューアルを検討中の企業担当者やWeb制作会社の方はもちろん、すでに順位低下に悩んでいる方も、この記事を参考に適切な対策を講じることで、SEO資産を守りながら成果を上げることができます。


目次

サイトリニューアル後のSEO順位低下の実態【データで見る影響度】

サイトリニューアルがSEOに与える影響は、多くの企業が想像以上に深刻です。適切な対策を講じずにリニューアルを実施すると、検索順位の急落やアクセス数の激減といった事態を招きます。まずは、リニューアルによる順位低下の実態をデータで確認しましょう。

リニューアルで順位が下がる確率と影響範囲

サイトリニューアルを実施した企業のうち、約60〜70%が一時的な順位低下を経験しているとされています。特に、SEO対策を考慮せずにリニューアルを進めた場合、検索流入が30〜50%減少するケースも珍しくありません。

具体的な影響範囲は以下の通りです。

影響度順位低下幅流入減少率発生確率
軽度1〜3位下落10〜20%減少約30%
中度4〜10位下落30〜50%減少約40%
重度11位以上下落または圏外50%以上減少約30%

業種別では、ECサイトやメディアサイトなど、ページ数が多く複雑なサイト構造を持つサイトほど影響を受けやすい傾向があります。一方、コーポレートサイトなど比較的シンプルな構造のサイトは、適切な対策を講じることで影響を最小限に抑えられます。

サイト規模別では、数万ページを超える大規模サイトの場合、すべてのページが再クロールされるまでに数ヶ月かかるため、順位が安定するまでの期間も長期化します。小規模サイト(100ページ以下)であれば、2〜4週間程度で順位が落ち着くことが一般的です。

順位低下が起こりやすいタイミング

サイトリニューアル後のSEO順位低下には、特定のタイミングで発生しやすい傾向があります。順位変動のタイミングを理解しておくことで、適切なモニタリングと迅速な対応が可能になります。

リニューアル直後(1週間以内)

公開直後から1週間以内は、最も順位変動が起こりやすい期間です。この段階では、Googleのクローラーが新しいサイト構造やコンテンツを認識し始めており、一時的に順位が大きく変動することがあります。特に、301リダイレクトの設定ミスやnoindexタグの設定残りなど、技術的な問題がある場合は、この時期に顕著に表れます。

インデックス更新後(2〜4週間)

リニューアルから2〜4週間後は、Googleがサイトの再評価を行う時期です。新しいページ構造やコンテンツがインデックスに登録され、検索エンジンがサイト全体の品質を再判定します。この段階で、コンテンツの削除や低品質化、内部リンク構造の問題などが順位に反映されます。

リダイレクト評価の再計算後(1〜3ヶ月)

リニューアルから1〜3ヶ月後は、301リダイレクトを通じた評価の引き継ぎが完了する時期です。Googleは、旧URLから新URLへのリダイレクトを確認し、リンク評価を新しいページに移行させます。適切にリダイレクトが設定されていれば、この時期に順位が回復または改善します。一方、リダイレクトの設定が不適切な場合は、この時期に順位が大きく下落する可能性があります。


サイトリニューアルでSEO順位が低下する主要原因7つ

サイトリニューアルによるSEO順位低下には、いくつかの典型的な原因があります。ここでは、最も発生頻度が高く、影響度の大きい7つの原因を詳しく解説します。

【原因1】301リダイレクトの設定ミス・漏れ

301リダイレクトの設定ミスや漏れは、サイトリニューアルで最も深刻なSEO順位低下の原因です。旧URLから新URLへの適切なリダイレクトができていないと、過去に積み上げたリンク評価(被リンクのパワー)が新しいページに引き継がれず、検索順位が急落します。

なぜ順位が下がるのか

Googleは、外部サイトからのリンク(被リンク)をページの信頼性や権威性の指標として評価しています。旧URLに向けられた被リンクは、301リダイレクトを通じて新URLに評価を引き継ぐことができます。しかし、リダイレクトが設定されていない場合、被リンクの評価は失われ、新URLは評価ゼロの状態からスタートすることになります。

よくある設定ミス

  • 旧URL→新URLの対応表作成漏れ:リニューアル時にすべてのページの対応関係を記録せず、一部のページでリダイレクトが設定されないケース
  • 302リダイレクト(一時的リダイレクト)の使用:302リダイレクトは評価を引き継がないため、301リダイレクト(恒久的リダイレクト)を使用する必要があります
  • チェーンリダイレクト(多段階リダイレクト):旧URL→中間URL→新URLのように複数回リダイレクトすると、評価の引き継ぎが不完全になります
  • TOPページへの一括リダイレクト:旧ページと対応関係がない場合でも、すべてをTOPページにリダイレクトするのは評価分散の原因になります

確認方法

リダイレクトが正しく設定されているかを確認するには、以下のツールを活用します。

  • リダイレクトチェッカー(オンラインツール):URLを入力すると、リダイレクトのステータスコード(301/302など)とリダイレクト先URLを確認できます
  • Google Search Console:「カバレッジ」レポートで、リダイレクトエラーやチェーンリダイレクトを検出できます
  • Screaming Frog SEO Spider:サイト全体をクロールし、リダイレクト設定を一括確認できます

対策

正しい301リダイレクトを設定するには、以下の手順を踏みます。

  1. リニューアル前に、旧URL→新URLの対応表を作成します
  2. サーバー設定(.htaccess、Nginx設定ファイルなど)またはCMS(WordPressの場合はプラグイン)で301リダイレクトを設定します
  3. 対応する新URLがない場合は、404エラー(Not Found)を返すか、最も関連性の高いページにリダイレクトします
  4. リダイレクトチェーンが発生しないよう、旧URLから直接新URLにリダイレクトします

【原因2】noindex・robots.txtの設定残り

開発環境やステージング環境で使用していたnoindexタグやrobots.txtの設定が本番環境に残ってしまうと、検索エンジンがページを認識できなくなり、インデックスから削除されます。これにより、検索結果に表示されなくなり、検索流入がゼロになります。

なぜ順位が下がるのか

noindexタグは、検索エンジンに「このページをインデックスしないでください」と指示するメタタグです。また、robots.txtは、検索エンジンのクローラーに「このページまたはディレクトリをクロールしないでください」と指示するファイルです。これらの設定が残っていると、検索エンジンはページの内容を認識できず、検索結果に表示されません。

開発環境の設定が本番に残るケース

リニューアル中は、開発環境やステージング環境で作業を行います。この際、サイトが検索エンジンにインデックスされないよう、noindexタグを設定したり、robots.txtでクロールをブロックしたりします。しかし、本番環境への移行時にこれらの設定を解除し忘れると、サイト全体または一部のページが検索結果から消えてしまいます。

robots.txtでクロールをブロックしているパターン

robots.txtファイルに「Disallow: /」と記述すると、サイト全体のクロールがブロックされます。また、特定のディレクトリやページのみをブロックすることも可能です。リニューアル時にrobots.txtの内容を確認せずに本番環境にデプロイすると、意図しないページがクロールされない状態になります。

確認方法

noindexやrobots.txtの設定を確認するには、以下の方法を使用します。

  • Google Search Console:「カバレッジ」レポートで、「noindexタグによって除外されました」や「robots.txtによってブロックされました」といったエラーを確認できます
  • ブラウザの開発者ツール:ページのHTMLソースを表示し、<meta name="robots" content="noindex">タグがないか確認します
  • robots.txtの直接確認:「https://example.com/robots.txt」にアクセスし、ブロック設定を確認します

対策

本番環境公開前に、以下のチェックリストを実施します。

  • すべてのページのHTMLソースを確認し、noindexタグが削除されていることを確認します
  • robots.txtファイルを確認し、クロールをブロックする設定が残っていないことを確認します
  • Google Search Consoleの「URL検査」ツールで、主要ページがクロール可能であることを確認します
  • 公開後も定期的にSearch Consoleで「カバレッジ」レポートをチェックし、インデックス状況を監視します

【原因3】コンテンツの削除・変更・低品質化

リニューアル時に、評価されていたコンテンツを削除したり、品質を下げたりすると、検索エンジンからの評価が失われ、順位が低下します。特に、上位表示されていたページの削除や、テキストコンテンツを画像に置き換えるといった変更は、大きな影響を及ぼします。

なぜ順位が下がるのか

Googleは、ページのコンテンツを評価する際に、テキスト情報を主な判断材料としています。リニューアルでコンテンツ量を減らしたり、重要なキーワードを削除したりすると、検索エンジンはページの内容を正しく理解できなくなり、評価が下がります。また、上位表示されていたページを削除すると、そのページに向けられた被リンクや内部リンクの評価も失われます。

やってはいけない変更

  • 上位表示されていたページの削除:Google AnalyticsやSearch Consoleで、高いアクセス数や検索流入があるページを特定し、それらのページは削除しないようにします
  • テキストコンテンツを画像に置き換え:デザイン性を重視するあまり、テキストを画像化すると、検索エンジンが内容を読み取れなくなります。テキストは残し、画像は補助的に使用します
  • 重要なキーワードの削除:ページが上位表示されているキーワードを削除すると、関連性が失われ、順位が下落します

確認方法

リニューアル前に、以下の手順で高評価ページを特定します。

  1. Google Search Consoleの「検索パフォーマンス」レポートで、クリック数やインプレッション数が多いページを抽出します
  2. Google Analyticsで、セッション数やページビュー数が多いページを確認します
  3. コンバージョンに貢献しているページを特定します

対策

コンテンツを維持・改善するには、以下の対策を実施します。

  • 高評価ページのコンテンツは、タイトル、見出し、本文を含めて可能な限り変更しません
  • コンテンツを変更する場合は、テキスト量を減らさず、むしろ増やす方向で改善します
  • 画像を使用する場合は、alt属性にキーワードを含めた説明文を設定し、テキストも併記します
  • リニューアルを機に、コンテンツの質を向上させる(情報の追加、古い情報の更新など)ことで、順位の改善を目指します

【原因4】内部リンク構造の崩壊

内部リンク構造は、サイト内のページ評価を分配し、検索エンジンのクロール効率を高める重要な要素です。リニューアル時にナビゲーションやリンク構造を大きく変更すると、重要ページへの導線が途切れ、評価が分散します。

なぜ順位が下がるのか

内部リンクは、サイト内のページ評価(リンクジュース)を分配する役割を持ちます。多くの内部リンクが集まるページは、検索エンジンから重要なページと判断されます。また、内部リンクは、検索エンジンのクローラーがサイト内を巡回する経路にもなります。リニューアルで内部リンク構造が崩壊すると、重要ページの評価が低下し、クローラビリティも悪化します。

問題のあるパターン

  • グローバルナビゲーションの大幅変更:サイト全体から重要ページへのリンクが削除されると、評価が大きく下がります
  • パンくずリストの削除・変更:パンくずリストは、サイト階層を示す重要な要素です。削除すると、クローラーがサイト構造を理解しにくくなります
  • 重要ページへの導線切断:リニューアル前にトップページや主要ページからリンクされていたページが、リニューアル後にリンクされなくなると、評価が低下します
  • 階層構造の深化(3クリック以上):トップページから3クリック以上必要なページは、クローラーが到達しにくく、評価も低くなります

確認方法

内部リンク構造を確認するには、以下のツールを使用します。

  • Screaming Frog SEO Spider:サイト全体をクロールし、内部リンクの数や構造を可視化できます
  • Google Search Consoleの「内部リンク」レポート:各ページに向けられた内部リンク数を確認できます
  • サイトマップツール:サイトの階層構造を視覚的に確認できます

対策

戦略的な内部リンク設計を行うには、以下の対策を実施します。

  • 重要ページ(トップページ、主要カテゴリページ、コンバージョンページ)へのリンクを、グローバルナビゲーションやフッターに配置します
  • パンくずリストを設置し、サイト階層を明確にします
  • 関連記事や関連商品への内部リンクを設置し、ユーザーとクローラーの回遊性を高めます
  • すべてのページが、トップページから3クリック以内で到達できる構造を維持します

【原因5】URL構造の大幅変更

URL構造の大幅な変更は、SEO評価のリセットや被リンクの損失につながる高リスクな施策です。URLは検索エンジンにとってページの識別子であり、変更すると新しいページとして認識されます。

なぜ順位が下がるのか

URLは、検索エンジンがページを識別するための重要な要素です。URLが変更されると、検索エンジンは新しいURLを新規ページとして認識し、過去の評価がリセットされます。301リダイレクトを設定することで評価を引き継ぐことは可能ですが、完全に引き継がれるとは限りません。また、外部サイトからの被リンクは旧URLを指しているため、リダイレクトが適切に設定されていないと、被リンクの効果が失われます。

リスクの高い変更

  • ディレクトリ構造の全変更:「https://example.com/category/product/」から「https://example.com/products/item/」のように、ディレクトリ名や階層を大きく変更すると、リダイレクト設定が複雑になります
  • URLパラメータの追加・削除:動的URLからの静的URL化、またはその逆など、URLの形式を変更すると、リダイレクト設定が漏れやすくなります
  • ドメイン変更:ドメイン自体を変更すると、サイト全体の評価が移行されるまでに時間がかかり、一時的に順位が大きく下落します

確認方法

旧URL・新URLの対応表を作成し、すべてのページでリダイレクトが設定されていることを確認します。特に、以下のページは優先的に確認します。

  • 被リンクが多いページ(Ahrefsなどの被リンクチェックツールで確認)
  • 検索流入が多いページ(Google Search Consoleで確認)
  • コンバージョンに貢献しているページ(Google Analyticsで確認)

対策

URLを可能な限り変更しない設計を心がけます。やむを得ず変更する場合は、以下の対策を実施します。

  • URL設計は、リニューアル初期段階で確定させ、後から変更しないようにします
  • 旧URLから新URLへの301リダイレクトを漏れなく設定します
  • ドメイン変更の場合は、Google Search Consoleの「アドレス変更ツール」を使用し、評価の移行を促します
  • リニューアル公開後も、少なくとも1年間は301リダイレクトを維持します

【原因6】ページ速度の低下・モバイル非対応

ページ速度の低下やモバイル非対応は、ユーザーエクスペリエンスを悪化させ、検索順位に悪影響を及ぼします。Googleは、Core Web Vitals(コアウェブバイタルズ)という指標を用いて、ページの読み込み速度や操作応答性を評価しています。

なぜ順位が下がるのか

Googleは、2021年からCore Web Vitalsをランキング要素に組み込んでいます。具体的には、LCP(Largest Contentful Paint:最大コンテンツの描画時間)、INP(Interaction to Next Paint:操作応答性)、CLS(Cumulative Layout Shift:累積レイアウトシフト)の3つの指標が評価されます。また、Googleは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイル版のページを基準に評価を行います。そのため、モバイルでの表示速度やユーザビリティが低下すると、順位に直接影響します。

よくある技術的問題

  • 画像の最適化不足:高解像度の画像をそのままアップロードすると、ページの読み込みが遅くなります。WebPやAVIF形式への変換、適切なサイズへのリサイズ、遅延読み込み(Lazy Load)の実装が必要です
  • JavaScript/CSSの肥大化:不要なJavaScriptやCSSが読み込まれると、ページの表示が遅れます。圧縮や不要コードの削除を行います
  • サーバーレスポンスの遅延:サーバーの応答速度が遅いと、ページ全体の表示が遅れます。キャッシュの活用やサーバースペックの見直しが必要です
  • レスポンシブ対応の不備:モバイルで表示が崩れたり、タップしにくいボタンがあったりすると、ユーザビリティが低下し、順位にも影響します

確認方法

ページ速度とモバイル対応を確認するには、以下のツールを使用します。

  • PageSpeed Insights:GoogleのツールでURLを入力すると、Core Web Vitalsのスコアと改善提案が表示されます
  • Lighthouse:Chrome開発者ツールに組み込まれたツールで、パフォーマンス、アクセシビリティ、SEOなどを総合的に評価します
  • Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」レポート:サイト全体のCore Web Vitalsの状況を確認できます

対策

パフォーマンス改善の具体策は以下の通りです。

  • 画像を最適化します(WebP形式への変換、適切なサイズへのリサイズ、Lazy Loadの実装)
  • CSSとJavaScriptを圧縮し、不要なコードを削除します
  • ブラウザキャッシュやCDNを活用し、読み込み速度を向上させます
  • レスポンシブデザインを採用し、モバイルでの視認性とタップのしやすさを確保します
  • 定期的にPageSpeed Insightsでスコアを計測し、改善を継続します

【原因7】title・meta description・見出しタグの不適切変更

title、meta description、見出しタグ(H1、H2など)は、検索エンジンがページの内容を理解するための重要な要素です。リニューアル時にこれらを不適切に変更すると、検索エンジンへのシグナルが変わり、順位が低下します。

なぜ順位が下がるのか

titleタグは、検索結果に表示されるページのタイトルであり、ページの内容を端的に示す最も重要な要素です。meta descriptionは、検索結果に表示される説明文であり、クリック率に影響します。見出しタグは、ページ内のコンテンツ構造を示し、検索エンジンがページの内容を理解する手がかりとなります。これらを不適切に変更すると、検索エンジンがページの内容を誤解したり、関連性が低いと判断したりする可能性があります。

NGな変更例

  • 主要キーワードの削除:上位表示されているキーワードをtitleや見出しから削除すると、関連性が低下し、順位が下落します
  • titleの大幅短縮・長文化:titleは30〜35文字程度(全角)が推奨されます。短すぎると情報が不足し、長すぎると検索結果で省略されます
  • 見出し階層の崩壊(H1複数、H2→H4など):H1は1ページに1つが原則です。また、H2の次にH4を使うなど、階層が飛ぶとページ構造が不明瞭になります

確認方法

変更前後のtitle、meta description、見出しタグを比較するリストを作成します。特に、以下のページは優先的に確認します。

  • 上位表示されているページ
  • 検索流入が多いページ
  • コンバージョンに貢献しているページ

対策

SEOを考慮したメタ情報設計を行うには、以下の対策を実施します。

  • titleには、主要キーワードを含め、30〜35文字程度に収めます
  • meta descriptionには、ページの内容を簡潔に説明し、ユーザーがクリックしたくなる文章を記載します(120文字程度推奨)
  • H1は1ページに1つとし、ページのメインテーマを示します
  • H2、H3、H4と階層的に見出しを設定し、コンテンツ構造を明確にします
  • リニューアル前に上位表示されていたキーワードは、可能な限りtitleや見出しに含めます

その他のSEO順位低下を招く原因

主要な7つの原因以外にも、サイトリニューアル時に見落としがちなSEO順位低下の原因があります。これらは個別には影響が小さくても、複数重なると大きな問題に発展します。

サイトマップの更新漏れ

XMLサイトマップは、サイトの全ページ情報を検索エンジンに伝えるファイルです。リニューアル後に更新しないと、検索エンジンが新しいページ構造を認識できず、インデックスが遅れます。

XMLサイトマップの再送信を忘れると、Googleのクローラーが新しいページを発見するのに時間がかかります。リニューアル公開後は、必ずGoogle Search Consoleから新しいサイトマップを送信します。また、サイトマップ内の更新頻度(changefreq)や優先度(priority)の設定も見直し、重要ページが優先的にクロールされるようにします。

動的にサイトマップを生成するCMSを使用している場合は、リニューアル後に正しく生成されているか確認します。特に、ページ数が多いサイトでは、サイトマップが複数ファイルに分割されることがあるため、すべてのサイトマップファイルが正しく生成されているか確認が必要です。

canonicalタグの設定ミス

canonicalタグは、重複コンテンツがある場合に「正規URL」を指定するタグです。設定ミスがあると、評価が分散したり、意図しないページが検索結果に表示されたりします。

誤ったURL正規化による評価分散の例として、PCページとスマホページが別々に存在する場合、canonical設定が誤っていると両方が検索結果に表示され、評価が分散します。また、HTTPとHTTPSが混在している場合、canonical設定でHTTPSに統一する必要があります。

重複コンテンツの増加も問題です。リニューアル後に、同じ内容のページが複数存在する場合は、canonicalタグで正規URLを明示します。例えば、商品ページで色違いやサイズ違いのURLが別々に生成される場合、代表となる1つのURLをcanonicalで指定します。

構造化データ(schema.org)の削除

構造化データは、検索エンジンにページの内容を詳しく伝えるためのマークアップです。削除すると、検索結果のリッチリザルト表示が消え、クリック率が低下します。

リッチリザルト表示の消失により、レビューの星評価、商品価格、イベント日時などが検索結果に表示されなくなります。これにより、視認性が低下し、クリック率が下がります。リニューアル前に構造化データを実装していた場合は、リニューアル後も継続して実装します。

クリック率への影響として、リッチリザルトが表示されるページは、通常の検索結果よりもクリック率が高い傾向があります。リニューアルで構造化データを削除すると、クリック率の低下を通じて検索順位にも悪影響を及ぼす可能性があります。

SSL証明書・セキュリティ設定の問題

HTTPSへの移行ミスやSSL証明書の設定不備は、セキュリティ警告を引き起こし、ユーザーの信頼を損ない、SEOにも悪影響を及ぼします。

HTTPSへの移行ミスでは、リニューアルを機にHTTPからHTTPSに移行する場合、すべてのページでHTTPSに統一する必要があります。一部のページがHTTPのままだと、Mixed Content(混在コンテンツ)エラーが発生し、ブラウザが警告を表示します。また、HTTPからHTTPSへの301リダイレクトも必須です。

Mixed Content(混在コンテンツ)エラーは、HTTPSページ内にHTTPの画像やスクリプトが読み込まれている状態を指します。ブラウザが警告を表示し、ユーザーエクスペリエンスが悪化します。リニューアル時には、すべての内部リソース(画像、CSS、JavaScriptなど)がHTTPSで読み込まれているか確認します。


サイトリニューアル前に必ずやるべきSEO準備【チェックリスト付き】

サイトリニューアルで順位を落とさないためには、事前準備が8割と言われています。リニューアル前に現状を正しく分析し、適切な計画を立てることで、順位低下のリスクを大幅に軽減できます。

現状分析フェーズ(リニューアル3〜6ヶ月前)

リニューアルの3〜6ヶ月前には、現状のSEO状況を詳細に分析し、維持すべき資産と改善すべき課題を明確にします。

Google Search Consoleでの現状把握

  • 流入キーワードTOP100の抽出:「検索パフォーマンス」レポートで、クリック数が多いキーワードを抽出し、リニューアル後も維持すべきキーワードを特定します
  • 上位表示ページの特定:「検索パフォーマンス」レポートで「ページ」タブを選択し、検索流入が多いページを特定します。これらのページは、リニューアル後も優先的に維持します
  • クロールエラーの確認:「カバレッジ」レポートで、404エラーやリダイレクトエラーなど、現状の問題点を洗い出します

Google Analyticsでのページ価値分析

  • CV貢献ページの特定:「コンバージョン」>「目標」>「ゴールURLレポート」で、コンバージョンに貢献しているページを特定します
  • 直帰率・滞在時間の確認:「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」レポートで、直帰率が低く、滞在時間が長いページを特定します。これらは、ユーザーにとって価値の高いページです
  • ユーザーフローの分析:「行動」>「行動フロー」で、ユーザーがサイト内をどのように移動しているかを確認します

競合サイトの構造分析

同じキーワードで上位表示されている競合サイトの構造を分析します。特に、サイト階層、内部リンク構造、コンテンツ量、ページ速度などを確認し、自社サイトとの差分を洗い出します。

設計フェーズ(リニューアル1〜3ヶ月前)

リニューアルの1〜3ヶ月前には、SEOを考慮した設計を行い、具体的な実装計画を立てます。

URL構造の決定とリダイレクトマップ作成

  • 新しいURL構造を確定させます。可能な限り、旧URLと同じ構造を維持します
  • 旧URL→新URLの対応表(リダイレクトマップ)を作成します。Excel等で管理し、すべてのページの対応関係を記録します
  • 対応する新URLがないページは、404エラーを返すか、最も関連性の高いページにリダイレクトする計画を立てます

コンテンツ移行計画の策定

  • 維持するページ、改善するページ、削除するページを分類します
  • 維持するページは、コンテンツをそのまま移行します
  • 改善するページは、情報を追加・更新してコンテンツの質を向上させます
  • 削除するページは、代替ページへのリダイレクトを設定します

内部リンク設計図の作成

  • 重要ページへの内部リンクを明確にします
  • グローバルナビゲーション、フッター、パンくずリスト、関連記事リンクなどの配置を決定します
  • すべてのページが、トップページから3クリック以内で到達できる構造を設計します

SEO要件定義書の作成

  • リニューアルプロジェクトで守るべきSEO要件を文書化します
  • URL構造、リダイレクト設定、メタ情報の設定ルール、構造化データの実装、ページ速度の目標値などを明記します
  • 制作会社や開発チームと共有し、合意を得ます

開発・テストフェーズ(リニューアル直前)

リニューアル直前には、ステージング環境で徹底的にテストを行い、問題を事前に発見・修正します。

ステージング環境でのSEOチェック

  • ステージング環境(本番環境とは別のテスト環境)を構築し、以下の項目をチェックします
  • noindexタグやrobots.txtの設定が残っていないか
  • 301リダイレクトが正しく設定されているか
  • title、meta description、見出しタグが適切に設定されているか
  • 構造化データが正しく実装されているか
  • XMLサイトマップが正しく生成されているか

ページ速度テスト

  • PageSpeed InsightsやLighthouseで、主要ページのパフォーマンスをテストします
  • Core Web Vitalsのスコアが「良好」の範囲に入っているか確認します
  • 問題がある場合は、画像の最適化やコードの圧縮などの改善を行います

モバイルユーザビリティテスト

  • Google Search Consoleの「モバイルユーザビリティ」レポートを確認します
  • 実際のスマートフォンでサイトを表示し、タップしにくいボタンや表示崩れがないか確認します

リダイレクト動作確認

  • リダイレクトチェッカーで、すべてのリダイレクトが正しく動作しているか確認します
  • 特に、被リンクが多いページや検索流入が多いページは、優先的に確認します

サイトリニューアル公開時のSEO対策手順

サイトリニューアルを公開した後は、迅速な確認と継続的なモニタリングが重要です。問題を早期に発見し、対処することで、順位低下のリスクを最小限に抑えます。

公開直後に実施すること(1週間以内)

リニューアル公開後の1週間は、最も重要な期間です。以下のチェックを実施し、問題がないか確認します。

Google Search Consoleでのインデックス確認

公開直後から、Google Search Consoleで以下の項目を確認します。

  • 「カバレッジ」レポートで、新しいページが正常にインデックスされているか確認します
  • 「エラー」や「警告」が表示された場合は、内容を確認し、速やかに修正します
  • 「URL検査」ツールで、主要ページをテストし、インデックス可能な状態か確認します

リダイレクト動作の全ページチェック

リダイレクトが正しく動作しているか、全ページで確認します。特に、以下のページは優先的にチェックします。

  • 被リンクが多いページ
  • 検索流入が多いページ
  • コンバージョンに貢献しているページ

リダイレクトチェッカーやScreaming Frog SEO Spiderを使用し、リダイレクトのステータスコード(301であるか)と、リダイレクト先が正しいかを確認します。

クロールエラーの監視

Google Search Consoleの「カバレッジ」レポートで、クロールエラーが発生していないか毎日チェックします。404エラーやリダイレクトエラーが発生した場合は、速やかに原因を特定し、修正します。

サイトマップ送信

Google Search Consoleから、新しいXMLサイトマップを送信します。「サイトマップ」レポートで、送信したサイトマップが正常に処理されているか確認します。

アドレス変更ツールの利用(ドメイン変更時)

ドメインを変更した場合は、Google Search Consoleの「アドレス変更ツール」を使用します。これにより、Googleに対してドメイン変更を通知し、評価の移行を促進できます。

公開後の継続監視(1〜3ヶ月)

リニューアル公開後の1〜3ヶ月は、順位が安定するまでの重要な期間です。継続的にモニタリングを行い、問題があれば迅速に対処します。

順位変動のモニタリング

  • GRCやRank Trackerなどの順位チェックツールで、主要キーワードの順位を毎日または週次で確認します
  • 順位が大きく下落したキーワードがある場合は、該当ページの問題を調査します

インデックス数の推移確認

  • Google Search Consoleの「カバレッジ」レポートで、インデックスされたページ数の推移を確認します
  • インデックス数が急減した場合は、noindexタグやrobots.txtの設定ミスがないか確認します

オーガニック流入数の追跡

  • Google Analyticsで、オーガニック検索(Organic Search)からのセッション数を確認します
  • リニューアル前と比較して、流入数が大きく減少していないか確認します

Search Consoleのカバレッジレポート確認

  • 「カバレッジ」レポートで、エラーや警告が新たに発生していないか定期的に確認します
  • 問題が発見された場合は、速やかに修正します

すでにSEO順位が低下してしまった場合の回復方法

リニューアル後にSEO順位が低下してしまった場合でも、適切な対処を行えば回復が可能です。焦らず、原因を特定し、段階的に改善していきましょう。

原因の特定手順

順位低下の原因を特定するには、以下の手順で調査を進めます。

Google Search Consoleでのエラー確認

「カバレッジ」レポートで、エラーや警告を確認します。特に、以下の項目に注目します。

  • 「noindexタグによって除外されました」:noindexタグの設定残りがないか確認します
  • 「robots.txtによってブロックされました」:robots.txtの設定を確認します
  • 「リダイレクトエラー」:リダイレクトの設定が正しいか確認します
  • 「404エラー」:削除されたページがないか、リダイレクト設定が漏れていないか確認します

順位低下ページの特定

順位チェックツールやGoogle Search Consoleの「検索パフォーマンス」レポートで、どのページの順位が下落しているか特定します。ページごとに原因を調査します。

競合サイトとの比較分析

順位が下落したキーワードで検索し、上位表示されている競合サイトと自社サイトを比較します。以下の点をチェックします。

  • コンテンツの質と量:競合サイトの方がコンテンツが充実しているか
  • ページ速度:競合サイトの方が表示速度が速いか
  • モバイル対応:競合サイトの方がモバイルで見やすいか
  • 被リンク:競合サイトの方が被リンクが多いか

リダイレクトチェーン・ループの確認

リダイレクトチェッカーで、リダイレクトチェーン(多段階リダイレクト)やリダイレクトループ(無限ループ)が発生していないか確認します。

症状別の対処法

順位低下の症状に応じて、以下の対処法を実施します。

ケース1: インデックス数が激減した場合

インデックス数が急激に減少した場合は、noindexやrobots.txtの設定ミスが原因の可能性が高いです。

  • noindex/robots.txt設定の確認と修正:HTMLソースやrobots.txtファイルを確認し、クロールをブロックする設定が残っていないか確認します。問題がある場合は、速やかに修正します
  • サイトマップ再送信:修正後、Google Search Consoleから新しいサイトマップを再送信します
  • Fetch as Googleでのクロール要請:「URL検査」ツールで、修正したページをテストし、「インデックス登録をリクエスト」をクリックして、Googleに再クロールを依頼します

ケース2: 特定ページのみ順位低下

特定のページだけ順位が低下している場合は、コンテンツや内部リンクの問題が考えられます。

  • コンテンツの質・量の確認:リニューアル前と比較して、コンテンツ量が減っていないか、重要なキーワードが削除されていないか確認します。問題がある場合は、コンテンツを追加・改善します
  • 内部リンクの見直し:該当ページへの内部リンクが減っていないか確認します。重要ページからのリンクを追加します
  • リダイレクト設定の検証:リダイレクトチェッカーで、該当ページへのリダイレクトが正しく設定されているか確認します

ケース3: サイト全体の順位低下

サイト全体の順位が低下している場合は、ドメイン評価の低下や技術的な問題が考えられます。

  • ドメイン評価の確認:AhrefsやMozなどのツールで、ドメインオーソリティ(DA)やドメインレーティング(DR)が低下していないか確認します
  • ペナルティ有無の確認:Google Search Consoleの「手動による対策」レポートで、Googleからのペナルティを受けていないか確認します
  • 技術的SEO要素の総点検:ページ速度、モバイル対応、構造化データ、SSL証明書など、技術的SEO要素を総点検し、問題があれば修正します

回復までの期間と目安

順位回復には、問題の種類によって以下の期間がかかります。

問題の種類回復期間の目安備考
リダイレクト修正1〜2週間修正後、Googleの再クロールで評価が引き継がれます
コンテンツ改善2〜4週間コンテンツの質を向上させた後、再評価されるまでの期間です
構造的問題(内部リンク、サイト構造など)1〜3ヶ月サイト全体の再評価には時間がかかります

焦らず、継続的に改善を続けることが重要です。一度に大きな変更を行うのではなく、小さな改善を積み重ねていく方が安全です。


【業種別】サイトリニューアルでSEO順位が低下しやすい業界と対策

サイトリニューアルによるSEO順位への影響は、業種やサイトの種類によって異なります。ここでは、特に影響を受けやすい3つの業界と、それぞれの対策をご紹介します。

ECサイト・オンラインショップ

ECサイトは、商品ページ数が多く、URL構造が複雑なため、リニューアル時のリスクが高い業種です。

商品ページURLの変更リスク

ECサイトでは、各商品にURLが割り当てられており、リニューアル時にURL構造を変更すると、膨大な数のリダイレクト設定が必要になります。また、商品ページには外部サイトからの被リンクが集まっていることが多く、リダイレクトの設定漏れは大きな損失につながります。

カテゴリ構造変更の影響

商品カテゴリの階層を変更すると、カテゴリページのURLも変わります。カテゴリページは、幅広いキーワードで上位表示されていることが多いため、URLの変更には慎重な対応が必要です。

具体的な対策

  • 商品URLは可能な限り変更しないようにします。変更する場合は、旧URL→新URLの対応表を漏れなく作成し、301リダイレクトを設定します
  • カテゴリ構造の変更は最小限に抑えます。ユーザビリティの向上とSEOのバランスを考慮します
  • 商品説明文やタイトルは、リニューアル前のものを継承します。キーワードを削除しないよう注意します
  • リニューアル前に、売上貢献度の高い商品ページや、被リンクが多い商品ページを特定し、優先的に管理します

企業コーポレートサイト

企業コーポレートサイトは、サービスページや事例ページなど、重要なページが限定されているため、これらのページの扱いが順位に大きく影響します。

サービスページの統廃合リスク

リニューアル時に、複数のサービスページを1つにまとめたり、逆に1つのページを複数に分割したりすることがあります。この場合、URLが変更されるため、リダイレクト設定が必要です。また、統合することでコンテンツ量が増え、分割することでコンテンツ量が減るため、SEO評価にも影響します。

事例・実績ページの扱い

事例・実績ページは、特定の業界やサービス名で上位表示されていることが多く、削除すると検索流入が減少します。リニューアル時にデザインを刷新する際も、コンテンツは維持する必要があります。

具体的な対策

  • サービスページのURL構造を維持します。統廃合する場合は、旧URL→新URLの301リダイレクトを設定します
  • 事例・実績ページのコンテンツは、リニューアル後も継承します。デザインは刷新しても、テキスト情報は削除しないようにします
  • 会社概要やお問い合わせページなど、CV導線となるページへの内部リンクを維持します
  • リニューアル前に、Google Analyticsで「目標」を設定し、どのページがコンバージョンに貢献しているか確認します

メディア・ブログサイト

メディア・ブログサイトは、記事数が多く、各記事が特定のキーワードで上位表示されているため、URL変更の影響が大きい業種です。

記事URLの維持重要性

ブログ記事のURLは、公開日やカテゴリが含まれていることが多く、リニューアル時にURL構造を変更しがちです。しかし、各記事には被リンクや検索流入があるため、URLの変更は避けるべきです。

カテゴリ・タグ再編の注意点

カテゴリやタグを再編すると、カテゴリページ・タグページのURLが変わります。これらのページも検索流入がある場合、リダイレクト設定が必要です。

具体的な対策

  • 記事URLは絶対に変更しないようにします。URL構造を変更する場合でも、記事URLだけは維持します
  • カテゴリ・タグの再編は最小限に抑えます。新しいカテゴリを追加する場合でも、既存のカテゴリURLは変更しません
  • 人気記事(アクセス数が多い記事)は、リニューアル後も目立つ位置に配置し、内部リンクを増やします
  • リニューアル前に、Google Analyticsで「ランディングページ」レポートを確認し、検索流入が多い記事を特定します

SEOに強いサイトリニューアルを実現する制作会社の選び方

サイトリニューアルを外注する場合、制作会社のSEO知識とスキルが成否を分けます。適切な制作会社を選ぶことで、順位低下のリスクを最小限に抑えられます。

制作会社に確認すべきSEO対応項目

制作会社を選定する際は、以下のSEO対応項目について確認します。

SEO実績とリニューアル事例

  • 過去にサイトリニューアルを担当した実績があるか確認します
  • リニューアル後に検索順位が維持または向上した事例があるか確認します
  • 具体的な数値(順位変動、流入数の変化など)を提示してもらいます

リダイレクト設計の方法論

  • 旧URL→新URLのリダイレクト設計をどのように行うか確認します
  • リダイレクトマップの作成方法や、リダイレクトの実装方法を具体的に説明してもらいます
  • リダイレクト後の動作確認方法についても確認します

順位保証の有無と条件

  • リニューアル後の順位維持を保証するかどうか確認します(ただし、完全な保証は難しいため、現実的な提案かどうかを見極めます)
  • 順位が下落した場合のサポート体制や、無償での修正対応があるか確認します

見積もり・提案書でチェックすべきポイント

制作会社から提出される見積もりや提案書で、以下のポイントをチェックします。

SEO項目の具体性

  • 見積もりに「SEO対策」という項目が含まれているか確認します
  • SEO対策の具体的な内容(リダイレクト設定、メタ情報の設定、構造化データの実装など)が明記されているか確認します
  • 曖昧な表現ではなく、実施する作業が具体的に記載されているか確認します

工程にSEOチェックが組み込まれているか

  • プロジェクトの各工程(設計、開発、テスト、公開)でSEOチェックが組み込まれているか確認します
  • 特に、公開前のステージング環境でのSEOチェックが含まれているか確認します
  • チェックリストが用意されているか確認します

公開後のサポート体制

  • リニューアル公開後のサポート期間があるか確認します
  • 順位低下やアクセス減少が発生した場合、どのような対応をしてくれるか確認します
  • Google Search Consoleのモニタリングや、月次レポートの提供があるか確認します

サイトリニューアル成功事例:SEO順位を上げた3つのケーススタディ

適切なSEO対策を講じたサイトリニューアルは、順位を維持するだけでなく、向上させることも可能です。ここでは、実際に成功した3つのケーススタディをご紹介します。

事例1:BtoB企業サイト

リニューアル前の課題

  • サイト全体のページ速度が遅く、特にモバイルでの表示が5秒以上かかっていた
  • 古いCMSを使用しており、更新作業に時間がかかっていた
  • サービスページの情報が古く、ユーザーに伝わりにくい構成だった
  • 検索順位は10〜20位に停滞しており、検索流入が少なかった

実施した対策

  • 最新のCMSに移行し、ページ速度を改善した(LCPを5秒から2秒に短縮)
  • サービスページのコンテンツを大幅に増強し、専門性の高い情報を追加した
  • 内部リンク構造を見直し、重要なサービスページへの導線を強化した
  • すべてのURLを維持し、301リダイレクトは使用しなかった
  • 構造化データ(Organization、LocalBusiness)を実装した

結果(順位・流入数の変化)

  • リニューアル後2ヶ月で、主要キーワードの検索順位が10〜20位から3〜5位に上昇
  • オーガニック検索からの流入数が、リニューアル前と比較して150%増加
  • お問い合わせ数が、リニューアル前と比較して200%増加
  • PageSpeed Insightsのスコアが、40点から85点に改善

事例2:EC商品サイト

リニューアル前の課題

  • 商品ページ数が1万ページを超えており、サイト構造が複雑だった
  • 商品ページのコンテンツが薄く(商品名と価格のみ)、検索順位が低かった
  • スマートフォンでの表示が最適化されておらず、カート離脱率が高かった
  • カテゴリページの内部リンクが不十分で、クローラビリティが低かった

実施した対策

  • 商品URLは完全に維持し、リダイレクトなしでリニューアルを実施
  • 商品ページに詳細な説明文、使用方法、レビューを追加し、コンテンツを充実させた
  • レスポンシブデザインを採用し、モバイルでの購入体験を改善した
  • カテゴリページに関連商品へのリンクを追加し、内部リンク構造を強化した
  • 構造化データ(Product、Offer、AggregateRating)を実装し、リッチリザルト表示を実現した

結果(順位・売上の変化)

  • リニューアル後3ヶ月で、商品名キーワードの検索順位が平均15位から7位に上昇
  • オーガニック検索からの流入数が、リニューアル前と比較して180%増加
  • モバイルからの購入率が、リニューアル前と比較して250%増加
  • 月間売上が、リニューアル前と比較して300%増加

事例3:メディアサイト

リニューアル前の課題

  • 記事数が3000記事を超えており、古い記事が埋もれていた
  • URL構造に公開日が含まれており、古い記事が検索されにくかった
  • 関連記事への内部リンクが少なく、ユーザーの回遊性が低かった
  • ページ速度が遅く、特に画像の読み込みに時間がかかっていた

実施した対策

  • 記事URLは完全に維持し、公開日入りのURLもそのまま継承した
  • 記事ページに関連記事リンクを自動生成する機能を実装し、内部リンクを大幅に増やした
  • 画像を最適化し(WebP形式への変換、Lazy Loadの実装)、ページ速度を改善した
  • 人気記事をトップページに表示し、アクセスが多い記事への導線を強化した
  • カテゴリページのコンテンツを充実させ、カテゴリ名キーワードでの上位表示を狙った

結果(順位・PVの変化)

  • リニューアル後1ヶ月で、カテゴリ名キーワードの検索順位が平均20位から8位に上昇
  • オーガニック検索からの流入数が、リニューアル前と比較して120%増加
  • ページビュー数が、リニューアル前と比較して200%増加
  • 直帰率が65%から50%に改善し、ユーザーの回遊性が向上

よくある質問(FAQ)

サイトリニューアルに関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q1. リニューアル後、順位が戻るまでどれくらいかかりますか?

リニューアル後の順位回復期間は、問題の種類や規模によって異なりますが、一般的には以下の期間が目安です。

適切なSEO対策を講じてリニューアルを行った場合、一時的な順位変動は1〜4週間程度で落ち着きます。この期間は、Googleのクローラーが新しいサイト構造とコンテンツを認識し、再評価を行う期間です。小規模サイト(100ページ以下)であれば、2週間程度で順位が安定することが多いです。

一方、301リダイレクトの設定ミスやコンテンツの大幅な変更があった場合は、回復に数ヶ月かかることもあります。特に、大規模サイト(数千〜数万ページ)の場合、すべてのページが再クロールされるまでに時間がかかるため、順位が完全に安定するまでには3〜6ヶ月程度を見込む必要があります。

重要なのは、リニューアル後も継続的にモニタリングを行い、問題があれば迅速に対処することです。順位が回復しない場合は、前述の「すでにSEO順位が低下してしまった場合の回復方法」を参考に、原因を特定して対策を講じましょう。

Q2. ドメイン変更は絶対に避けるべきですか?

ドメイン変更は、SEOにとって最もリスクの高い施策の一つです。しかし、企業合併やブランド刷新など、やむを得ない理由でドメインを変更する必要がある場合もあります。

ドメイン変更を避けられない場合は、以下の対策を徹底することで、SEO評価の損失を最小限に抑えることができます。

まず、旧ドメインのすべてのページから、新ドメインの対応ページへ301リダイレクトを設定します。ページ数が多い場合は、リダイレクトマップを作成し、漏れなく設定します。次に、Google Search Consoleで新ドメインのプロパティを追加し、「アドレス変更ツール」を使用します。これにより、Googleに対してドメイン変更を正式に通知できます。

また、主要な被リンク元(取引先のサイト、業界メディアなど)に連絡し、リンク先URLを新ドメインに変更してもらいます。これにより、リダイレクトを経由せずに直接新ドメインへリンクされるため、評価の引き継ぎがスムーズになります。

ドメイン変更後は、数ヶ月間は順位が不安定になることを覚悟し、継続的にモニタリングを行います。順位が回復するまでには、通常3〜6ヶ月程度かかります。旧ドメインの301リダイレクトは、最低でも1年間は維持することを推奨します。

Q3. リニューアル中に順位が下がり始めたらどうすればいいですか?

リニューアル作業中に順位が下がり始めた場合は、ステージング環境(開発環境)が誤って検索エンジンにインデックスされている可能性があります。

まず、ステージング環境のURLが検索結果に表示されていないか確認します。「site:ステージング環境のURL」でGoogle検索し、インデックスされているページがあるか確認します。インデックスされている場合は、ステージング環境にnoindexタグを設定するか、robots.txtでクロールをブロックします。また、Basic認証(ID・パスワード認証)を設定し、外部からアクセスできないようにします。

次に、Google Search Consoleで本番環境の「カバレッジ」レポートを確認し、エラーや警告が発生していないか確認します。リニューアル作業が本番環境に影響を及ぼしていないか確認します。

万が一、本番環境に影響が出ている場合は、作業を一時中断し、問題を修正してから再開します。リニューアルは、必ずステージング環境で完成させてから、一括で本番環境に反映するようにします。段階的に本番環境を変更すると、問題が発生しやすくなります。

Q4. WordPressのテーマ変更でも順位は下がりますか?

WordPressのテーマ変更は、サイトリニューアルの一種であり、テーマによってはSEOに影響を与えることがあります。

テーマ変更でSEOに影響するケースとして、以下が挙げられます。まず、新しいテーマがSEOに最適化されていない場合、ページ速度が遅くなったり、モバイル対応が不十分だったりする可能性があります。また、テーマ変更によってHTML構造が変わり、見出しタグ(H1、H2など)の階層が崩れることがあります。さらに、新しいテーマが構造化データを出力しない場合、リッチリザルト表示が消えることがあります。

一方、テーマ変更でSEOに影響しないケースもあります。URLが変更されない場合や、コンテンツ(テキスト情報)が変更されない場合は、順位への影響は最小限です。また、新しいテーマがSEOに最適化されている場合(ページ速度が速い、モバイル対応している、構造化データを出力する)は、むしろ順位が向上する可能性があります。

テーマ変更時の注意点として、以下を実施します。新しいテーマがSEOに最適化されているか、事前に確認します(PageSpeed Insightsでスコアをチェック)。テーマ変更後、主要ページのHTML構造を確認し、見出しタグが正しく設定されているか確認します。構造化データが正しく出力されているか、「リッチリザルトテスト」ツールで確認します。テーマ変更後も、Google Search Consoleでインデックス状況を監視し、問題がないか確認します。

Q5. 301リダイレクトはいつまで維持すべきですか?

301リダイレクトは、旧URLから新URLへのアクセスを転送し、SEO評価を引き継ぐための設定です。リダイレクトを維持する期間は、一般的に最低でも1年間を推奨します。

1年間維持すべき理由として、まずGoogleが旧URLから新URLへの評価の引き継ぎを完了するまでに、通常3〜6ヶ月かかります。この期間は、Googleのクローラーがリダイレクトを確認し、新URLに評価を移行する期間です。次に、外部サイトからの被リンクは、旧URLを指しています。リダイレクトを削除すると、これらの被リンクからのアクセスが失われます。また、ユーザーがブックマークに保存している旧URLや、他のサイトに掲載されている旧URLからのアクセスも考慮する必要があります。

理想的には、301リダイレクトは永続的に維持することが望ましいです。サーバーの負荷やメンテナンスの手間が許す限り、リダイレクトを削除せずに維持します。ただし、リダイレクト元のページがほとんどアクセスされなくなった場合(Google Analyticsで確認)は、削除を検討しても良いでしょう。

リダイレクトを削除する際の注意点として、削除前に、リダイレクト元のURLへのアクセス数を確認します。月間10アクセス以下など、ほとんどアクセスがない場合は削除しても影響は小さいです。主要な被リンク元には、リンク先URLを新URLに変更するよう依頼します。リダイレクトを削除した後も、Google Search Consoleで404エラーが増加していないか監視します。


まとめ:サイトリニューアルでSEO順位を下げないための重要ポイント

サイトリニューアルは、デザインやユーザビリティを向上させる絶好の機会ですが、SEO対策を怠ると、これまで積み上げてきた検索資産を失ってしまう危険性があります。本記事でご紹介した内容を振り返り、重要ポイントを再確認しましょう。

事前準備が8割:現状分析とリダイレクト設計の重要性

サイトリニューアルの成否は、事前準備で8割決まります。リニューアル前に、Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを活用して現状を詳細に分析し、維持すべきページや改善すべき課題を明確にします。また、旧URL→新URLのリダイレクトマップを漏れなく作成し、301リダイレクトを正確に設定することが最も重要です。

技術的SEOの徹底:設定ミスをゼロにする

noindexタグやrobots.txtの設定残り、リダイレクトの設定ミス、ページ速度の低下など、技術的な問題は順位低下の直接的な原因となります。リニューアル公開前に、ステージング環境で徹底的にテストを行い、設定ミスをゼロにすることが重要です。チェックリストを作成し、一つ一つ確認しましょう。

公開後の監視体制:早期発見・早期対応

リニューアル公開後は、継続的なモニタリングが不可欠です。Google Search Consoleで毎日「カバレッジ」レポートを確認し、エラーや警告が発生していないかチェックします。順位チェックツールで主要キーワードの順位を追跡し、大きな変動があれば迅速に原因を調査して対処します。問題の早期発見・早期対応が、順位低下のリスクを最小限に抑えます。

専門家への相談も選択肢:SEOコンサルタントの活用

サイトリニューアルは、SEOに関する高度な知識と経験が必要な作業です。社内にSEOの専門知識を持つ担当者がいない場合は、外部のSEOコンサルタントや、SEOに強い制作会社に相談することも有効な選択肢です。専門家のアドバイスを受けることで、リスクを大幅に軽減できます。

サイトリニューアルは、正しい知識と適切な準備があれば、SEO順位を維持しながら、デザインやユーザビリティを向上させることができます。本記事でご紹介した対策を実践し、成功するサイトリニューアルを実現してください。


参考資料・関連リンク

本記事の作成にあたり参考にした資料や、さらに詳しく学びたい方向けの関連リンクをご紹介します。

公式ドキュメント・ツール

参考記事

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本記事が、サイトリニューアルを成功させるための一助となれば幸いです。

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