Looker Studioでレポートをコピーする方法は、報告業務や複数クライアント対応において作業時間を大幅に短縮できる重要な操作です。ただし、データソースのアクセス権限の有無によってコピー手順が異なり、計算フィールドが引き継がれないケースではエラーが発生します。
本記事では、レポートコピーの基本手順から、権限別の具体的な操作方法、コピー後に発生しやすいトラブルの対処法まで、実務で必要な知識を図解付きで網羅的に解説します。
この記事でわかること:
- Looker Studioでレポートをコピーする具体的な手順(権限別)
- ページ単位で別レポートにコピーする方法
- コピー時に発生するエラーの原因と解決方法
- 計算フィールド・フィルターの引き継ぎに関する注意点
- テンプレート運用のベストプラクティス

Looker Studioのレポートコピーは、既存のレポートを複製して新しいレポートを作成する機能です。コピー元のレイアウト、グラフ、フィルターなどの設定をそのまま引き継いだ状態で新規レポートが作成されるため、ゼロから作り直す必要がありません。
同じフォーマットで複数のクライアント向けレポートを作成したり、社内の定型レポートとしてテンプレート活用したりする際に特に重宝します。
Googleの公式ドキュメント(レポートをコピーする|Looker Studio)でも基本的なコピー手順が紹介されていますが、本記事ではより実務に即した詳しい手順と注意点を解説していきます。
レポートコピーで引き継がれるもの・引き継がれないもの
レポートをコピーする前に、何が引き継がれて何が引き継がれないかを把握しておくことが重要です。この点を理解していないと、コピー後にエラーが頻発して余計な手間がかかってしまいます。
コピーで引き継がれるもの:
- すべてのページとページ構成
- グラフ・表・スコアカードなどの各コンポーネント
- データとスタイルの設定(色・フォント・グラフスタイル)
- 期間設定とコントロール
- テキスト・図形・画像
- フィルター設定
- データソースへの接続情報(※権限がある場合)
コピーで引き継がれないもの:
- データソース自体のコピー(データソースは複製されず、元のデータソースへの参照またはユーザーが新規選択する形になる)
- データソースに設定されている計算フィールド(※データソースへのアクセス権限がなく新規作成した場合)
- 共有設定・アクセス権限(コピーしたレポートのオーナーはコピー実行者になる)
参考:Looker Studio公式 – レポートをコピーする
レポートコピーが必要になる代表的な場面
レポートコピーが特に有用なシーンには、以下のような状況があります。
- 複数のクライアント向けに類似のレポートを作成する場合
- テンプレートとして使用したい優れたレポートがある場合
- 既存レポートをベースに新しい分析視点を追加したい場合
- チーム内でベストプラクティスを共有する場合
特に外部から購入・取得したレポートテンプレートを活用する際には、必ずコピー操作が必要になります。テンプレート提供元のレポートは閲覧権限のみで提供されることが多く、自分のデータソースに接続するにはコピーを作成して新しいレポートとして利用する流れになります。
コピー作成の3つの方法
コピーする際の手順としては3つになります。
レポート画面右上のメニューから「コピーを作成」を選択

複数データソースがある場合は、すべて選択してください。選択がされてないまま、レポートをコピーするとエラーになります。

実務Tips: データソースの選択肢にコネクタの種類(GA4、Search Consoleなど)が表示されます。元のデータソースがGA4であれば、新しいデータソースもGA4を選択するように注意しましょう。異なるコネクタを選択するとグラフが正しく表示されません。
レポートをコピーするとコピー元の名前の後ろに、「〇〇のコピー」という名前になりますので、名前を変更しておいてください。
※コピー元のデータがどちらを使っていたかわからなくなるため。

実務Tips: テンプレートとして繰り返し使用するレポートには「【テンプレート】GA4月次報告レポート」のように冒頭に目印をつけておくと、テンプレートと実運用レポートを混同しにくくなります。
1つのレポートをテンプレートとして使用する場合は、名前にテンプレートなどをつけておき、別途保存しておくと流用しやすくなります。
レポートのページ単位でコピーする場合
あるレポートの1ページだけを独自で作成したLooker studioの別ファイルのレポートにコピーした場合もあるかと思います。その時は、通常のコピー&ペーストで対応することができます。
注意点としては、データソースもコピーされてしまうため、別のデータソースを使ったレポートにしたい場合は、手動でデータソースを切り替える必要があります。
上記のデータソースもコピーされてしまうため、別のクライアントデータを表示させたりすることなどがあるため必ず変更するもしくは合っているか確認してください。
データソースの設定
コピーしたレポートのデータソース設定は特に重要です。データソースの選択を間違えると再度紐付けの設定が必要になります。コピーしたレポートの接続先を変更する手間が発生しますので、ご注意ください。
間違って接続してもレポート自体を変更すれば変更自体は可能です。
- データソースの確認
- 既存のデータソース接続の確認
- 新規データソースへの切り替え
- アクセス権限の設定
- データソースの更新
- 接続情報の更新
- フィルターの再設定
- 計算フィールドの確認
様々なレポートを取り扱っております。用途やシーンに合わせて、最適なレポートを使っていただくことで、日々のレポート作成やデータ分析のお役に立ちます!
レポート一覧はこちら
前項でも一部記載しましたが、こちらにまとめてご紹介します。大きくポイントしては3つあります。
注意点1:アクセス権限の管理
レポートをコピーすると、コピー後のレポートのオーナーはコピーを実行したユーザーになります。ただし、コピー元のレポートに設定されていた共有設定は引き継がれないものの、データソースへの参照はそのまま残るケースがあります。
自社専用のレポートと社外共有用のレポートは明確に分けて管理しましょう。特にコピー後のレポートを外部のクライアントに共有する場合は、以下の点を確認してください。
まず、レポートに接続されているデータソースが、共有しても問題ないものかを確認します。他のクライアントのデータソースが残っていると、意図せず機密情報が閲覧可能な状態になることがあります。
次に、共有設定を確認します。Looker Studioの共有設定では「閲覧者」「編集者」「オーナー」の3段階の権限があります。外部共有する場合は原則として「閲覧者」権限にとどめ、「閲覧者によるダウンロード、印刷、コピーを無効にする」オプションも必要に応じて設定しましょう。

注意点2:計算フィールドの引き継ぎとエラー対応
Looker Studioの計算フィールドには「データソースレベルの計算フィールド」と「グラフ固有の計算フィールド」の2種類があります。レポートコピー時の挙動はそれぞれ異なります。
データソースレベルの計算フィールド: データソースへのアクセス権限があり、同じデータソースを使用する場合はそのまま引き継がれます。ただし、データソースを新規作成した場合は引き継がれないため、コピー後のレポートで手動で再設定する必要があります。
グラフ固有の計算フィールド: レポートのコピー時に引き継がれます。ただし、参照先のフィールド名がコピー後のデータソースに存在しない場合はエラーになります。
フィルターについては、フィルター設定自体はコピーされますが、フィルターの対象フィールドが計算フィールドや独自フィールドに設定されている場合は、そのフィールドが存在しないためエラーになります。
計算フィールドのエラーが発生した場合は、コピー後のレポートで「リソース」→「追加済みのデータソースの管理」からデータソースを編集し、必要な計算フィールドを手動で再作成してください。
参考:計算フィールドの追加、編集、トラブルシューティング|Looker Studio公式ドキュメント
実務Tips: 計算フィールドを多用しているレポートをコピーする際は、事前に元のレポートで使用している計算フィールドの一覧(フィールド名・数式)をスプレッドシートなどに記録しておくと、コピー後の再設定がスムーズに進みます。
注意点3:データソースの不一致
レポートをコピーした後に一部のグラフでエラーが表示される場合、データソースの不一致が原因であることが多いです。
具体的には以下のような状況で発生します。
元のレポートで複数のデータソースを結合(ブレンド)して使用していた場合、コピー後に結合設定が正しく引き継がれないことがあります。この場合は、レポートの編集画面でブレンドデータの設定を確認し、必要に応じて再設定してください。
また、元のデータソースがGA4で新しいデータソースもGA4であっても、プロパティの設定(イベント名やカスタムディメンションなど)が異なると、対応するフィールドが見つからずエラーになります。特にeコマース関連のフィールドやカスタムイベントを使ったレポートでは発生しやすいため注意が必要です。
Googleスプレッドシートをデータソースとして使用している場合は、ディメンションの「タイプ」(テキスト・数値・日付など)がコピー前のデータソースと一致している必要があります。タイプが異なるとグラフが正しく描画されないため、必要に応じてデータソースの編集画面でタイプを手動変更してください。
レポートコピー時によく発生するトラブルとその具体的な解決方法をまとめます。
トラブル1:「データセットの設定エラー」が表示される
原因: データソースへのアクセス権限が不足している、またはデータソースの接続先が正しく設定されていない場合に発生します。
解決方法: レポートの編集画面から「リソース」→「追加済みのデータソースの管理」を開き、各データソースの接続状況を確認します。接続が切れている場合は「編集」をクリックしてデータソースの接続先を再設定してください。それでも解決しない場合は、ブラウザのスーパーリロード(Ctrl+Shift+R)を試すか、数分待ってからページを再読み込みしてみてください。
トラブル2:特定のグラフだけエラーが表示される
原因: 計算フィールドがコピー先のデータソースに存在しないことが最も多い原因です。データソースの結合(ブレンド)設定が引き継がれていないケースもあります。
解決方法: エラーが表示されているグラフをクリックし、右側のプロパティパネルで使用されているディメンションと指標を確認します。「無効なフィールド」と表示されているフィールドがあれば、それが計算フィールドである可能性が高いです。元のレポートの計算フィールドの数式を確認し、コピー先のデータソースに同じ計算フィールドを作成してください。
トラブル3:コピーしたレポートのデータが元のレポートと異なる
原因: データソースの接続先が意図したものと異なるプロパティやビューに接続されている可能性があります。
解決方法: 各グラフのデータソースが正しいか確認します。グラフを選択し、右側の「データ」タブでデータソース名を確認してください。間違っている場合は、プルダウンから正しいデータソースに切り替えます。
トラブル4:「コピーを作成」ボタンが表示されない
原因: レポートのオーナーが共有設定で「閲覧者にコピー作成を許可」を無効にしている場合、「コピーを作成」メニューが表示されません。
解決方法: レポートのオーナーまたは編集者に連絡し、共有設定の「閲覧者権限の制御」でコピー作成を許可してもらう必要があります。
レポートをコピーする前にデータを確認してください。一番はレポートのフォーマットをあらかじめ用意しておくのがよいかと思います。テンプレートを用意しておくとコピーもしやすく、改変もレポート毎に行いやすくなります。
テンプレート化のベストプラクティス
レイアウトの部分はコピー前に全レポートのページで合わせておけば問題ありません。
レポートが見やすい構造になっていることが重要です。
- 標準化要素の設定
- ヘッダー・フッターのデザイン
- 色設定とフォント
- グラフスタイルの統一
- 可変要素の特定
- データソース接続部分
- フィルター条件
- 期間設定
コピー元になるようなテンプレートを配布しておりますのでご利用ください。
無料テンプレートはこちら
Looker Studio Proの有料の機能を活用
有料版の見の機能になりますが、有料版ではグループ=組織単位 での共有設定ができるため、共有時のトラブルを防ぐことができます。組織毎の共有ができるため毎回行う設定が簡素化されます。
- 組織間での共有
- 共有設定の最適化
- アクセス権限の階層化
- 更新頻度の設定
無料版と有料版の違いに関してはこちらの記事で紹介しております。
レポートコピー時によくあるトラブルをご紹介します。このパターンのトラブルが発生した時は、下記の手順を行うか設定を確認してみてください。
よくある問題と解決方法
- データ接続エラー
- 原因:アクセス権限の不足
- 解決:権限の見直しと再設定を行うことで解消されます。
- 表示エラー
- 原因:計算フィールドの設定がない
- 解決:フィールドの再度設定を行うことで解消されます。
GA4のサイト報告レポート
どのクライアントでも一定のフォーマットを使った方が業務効率が良いため、報告業務として使用するものはテンプレート化しておくと効率化になります。
報告レポートと次回施策レポートを別にすることでデータ収集を別途行う必要がなくなるかと思います。
- 報告業務のみで使うレポート
- KPI監視ダッシュボード
- キャンペーン効果測定
- 予実管理
GA4版とサーチコンソールの両方のレポートを無料で配布しておりますので自由にカスタマイズして利用ください。
無料のGA4のレポートを提供しておりますので参考までにご利用ください。
Looker Studioで日々のレポート作成業務の工数を削減できます。
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サーチコンソール分析レポート
サーチコンソールでのGA4と同じような使い方になります。
- セグメント分析
- ユーザー行動分析
- コンバージョン分析
- LTV分析
コピー元になるようなテンプレートを配布しておりますのでご利用ください。
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Looker Studioでのレポートコピーは、複数のレポートを発行することがある職種の方にはかなり便利な機能になるため使いこなすと日々のデータが整理の時間が短くなります。特に月初のレポート地獄に追われることはありません。
広告代理店のディレクターの方や広告運用担当者やテレアポなどの架電レポートなど日時・週次・月次でのレポート頻度が高い方は特に便利かと思います。
より効果的なLooker Studioの活用方法について知りたい方は、無料相談を承っています。ビジネスに最適なレポーティング設計をサポートいたします。まずは気軽にご相談ください。
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