WEB制作の流れを完全解説!初心者でも失敗しない5ステップと費用相場
「WEB制作を依頼したいけど、何から始めればいいかわからない…」 「制作会社に騙されないか心配…」 「予算はどのくらい必要?期間はどのくらいかかる?」
WEBサイト制作を検討している方の多くが、このような不安を抱えています。実際に弊社にも「制作会社とのトラブルで困っている」「想定の2倍の費用がかかった」といった声が多くあります。
この記事で解決できること:
✅ WEB制作の全体的な流れが具体的にわかる
✅ 各工程での期間と費用の目安がわかる
✅ 失敗しないための注意点とチェックリストを入手
✅ 制作会社との打ち合わせで使える質問リストを取得
目次
WEB制作の全体像と期間・費用相場
WEB制作は5つの主要なステップで進行します。まずは全体像を把握して、どのフェーズでどれくらいの時間と費用がかかるのかを理解しましょう。
制作フローと期間・費用の目安
フェーズ | 期間 | 費用相場(小規模) | 費用相場(中規模) | 主な作業内容 |
---|---|---|---|---|
企画・設計 | 2-4週間 | 10-20万円 | 20-40万円 | 要件定義、サイト設計 |
デザイン制作 | 3-6週間 | 20-40万円 | 40-80万円 | UI/UXデザイン作成 |
コンテンツ制作 | 4-8週間 | 15-30万円 | 30-60万円 | 文章、画像、動画制作 |
実装・開発 | 4-12週間 | 30-60万円 | 60-150万円 | コーディング、システム開発 |
リリース・運用 | 継続 | 月5-15万円 | 月10-30万円 | 公開作業、保守管理 |
サイト規模別の総費用目安:
- 小規模サイト(30ページ未満):100-200万円
- 中規模サイト(30-50ページ):200-500万円
- 大規模サイト(50ページ以上):500-1,000万円以上
制作期間を左右する3つの要因
- 要件の複雑さ:独自機能やシステム連携の有無
- コンテンツ量:ページ数と各ページのコンテンツ量
- 修正回数:デザインや機能の変更要求の頻度
STEP1: 企画・設計(2-4週間 / 10-30万円)
企画・設計フェーズは、WEBサイト制作の成否を決める最重要段階です。ここでの準備不足が、後の工程での大幅な遅延や予算超過の原因となります。
このフェーズで決まること
- サイトの目的と具体的な目標数値
- ターゲットユーザーの明確化
- サイト全体の構成と必要機能
- 制作の優先順位とスケジュール
あなたが準備すべきもの
必須項目:
□ 事業内容がわかる資料(会社案内、サービス紹介など)
□ 競合他社のサイト3-5例(良い点・改善点を整理)
□ 希望する機能のリスト(問い合わせフォーム、予約システムなど)
□ 予算と希望納期
□ 現在の集客状況と課題
あると良いもの:
□ 既存サイトのアクセス解析データ
□ 会社のロゴ・ブランドガイドライン
□ 掲載予定の写真・動画素材
□ 顧客の声やアンケート結果
制作会社との打ち合わせで必ず確認すべき7つの質問
- 「同業界での制作実績は何件ありますか?実績を見せてください」
- 「要件変更時の追加費用は、どのような基準で決まりますか?」
- 「各フェーズの成果物と承認プロセスを教えてください」
- 「運用開始後のサポート体制はどうなっていますか?」
- 「SEO対策はどこまで含まれていますか?」
- 「スマホ対応の範囲と対応デバイスを教えてください」
- 「納期が遅れた場合の対応方針を教えてください」
⚠️ よくある失敗: 要件定義が曖昧で後から追加費用が発生
✅ 対策: 機能要件を文書で明確化し、変更時のルールを事前に決める
⚠️ よくある失敗: ターゲットユーザーが不明確
✅ 対策: 具体的なペルソナ設定と、その人が抱える課題を明文化
⚠️ よくある失敗: 競合との差別化ポイントが不明確
✅ 対策: 競合3-5社の分析と、自社の独自性を言語化
⚠️ よくある失敗: 予算配分が不適切
✅ 対策: 運用費用も含めた年間予算を検討
⚠️ よくある失敗: 社内の合意形成ができていない
✅ 対策: 決裁者を巻き込んだ初回打ち合わせの実施
STEP2: デザイン制作(3-6週間 / 20-60万円)
デザイン制作フェーズでは、企画・設計で決めた内容を視覚的に表現していきます。ユーザビリティとブランドイメージの両立が重要なポイントです。
このフェーズで制作されるもの
- トップページのデザインカンプ
- 主要ページのデザインカンプ(PC・スマホ両方)
- デザインガイドライン
- 使用する画像・アイコン素材
デザイン制作の流れ
1. デザインコンセプトの決定(1週間)
- ブランドイメージの方向性確認
- 参考サイトの選定
- カラーパレット・フォントの決定
2. ワイヤーフレームの作成(1-2週間)
- ページ構成の詳細化
- コンテンツ配置の最適化
- 導線設計の確認
3. デザインカンプの制作(2-3週間)
- トップページデザイン
- 下層ページデザイン
- レスポンシブ対応
あなたが確認すべきポイント
デザイン提案時のチェックリスト:
□ ターゲットユーザーに適したデザインになっているか
□ 競合との差別化ができているか
□ スマホでの見やすさは十分か
□ 会社のブランドイメージに合っているか
□ 重要な情報が目立つ位置に配置されているか
□ お問い合わせボタンは見つけやすいか
デザイン修正時の注意点:
- 修正回数の上限を事前に確認(通常2-3回)
- 大幅な方向性変更は追加費用の対象
- 具体的な修正指示を文書で伝える
STEP3: コンテンツ制作(4-8週間 / 15-40万円)
コンテンツ制作は、ユーザーに価値を提供し、サイトの目的を達成するための重要なフェーズです。SEO対策も並行して進める必要があります。
このフェーズで制作されるもの
- 各ページのテキストコンテンツ
- 写真・動画素材の撮影・編集
- SEO対策用のメタデータ
- ブログ記事(初期コンテンツ)
コンテンツ制作の分担パターン
パターン1: 制作会社主導
- メリット:専門性の高いコンテンツ、SEO最適化
- デメリット:費用が高い、専門知識の反映が困難
- 適用場面:リソース不足、専門的なライティングが必要
パターン2: クライアント主導
- メリット:費用抑制、専門知識の正確な反映
- デメリット:品質のばらつき、SEO対策不足
- 適用場面:社内にライティング能力がある
パターン3: 協業型
- メリット:品質と費用のバランス
- デメリット:調整工数が増加
- 適用場面:多くの案件で採用される標準的な方法
あなたが準備すべきコンテンツ
必須コンテンツ:
□ 会社概要・沿革
□ サービス・商品の詳細説明
□ 代表者・スタッフの紹介
□ 実績・事例紹介
□ よくある質問(FAQ)
□ プライバシーポリシー・利用規約
SEO効果を高めるコンテンツ:
□ お役立ち情報ブログ
□ 業界用語集
□ 導入事例の詳細レポート
□ お客様の声・レビュー
費用の内訳と相場
項目 | 小規模サイト | 中規模サイト | 大規模サイト |
---|---|---|---|
テキストライティング | 3-8万円/ページ | 5-12万円/ページ | 8-20万円/ページ |
写真撮影 | 5-15万円/日 | 10-25万円/日 | 20-40万円/日 |
動画制作 | 10-30万円/本 | 20-50万円/本 | 40-100万円/本 |
SEO対策 | 5-15万円 | 10-25万円 | 20-40万円 |
コンテンツの質を確保するポイント
ライティングのチェックポイント:
□ ターゲットユーザーの課題を解決する内容か
□ 専門用語に適切な説明があるか
□ 行動を促すCTAが効果的に配置されているか
□ 競合との差別化ポイントが明確か
SEO対策のチェックポイント:
□ 適切なキーワードが自然に含まれているか
□ メタタイトル・ディスクリプションが最適化されているか
□ 見出しタグ(H1-H6)が正しく使われているか
□ 内部リンクが適切に設置されているか
STEP4: 実装・開発(4-12週間 / 30-100万円)
実装・開発フェーズでは、デザインとコンテンツを実際のWEBサイトとして構築します。品質と効率を両立させた開発が重要です。
このフェーズで実施されること
- HTML/CSS/JavaScriptのコーディング
- CMS(WordPress等)の構築
- 問い合わせフォームの実装
- レスポンシブ対応の調整
- 各種テスト・デバッグ
開発手法の選択
静的サイト(HTML/CSS)
- メリット:表示速度が速い、セキュリティリスクが低い
- デメリット:更新に専門知識が必要
- 適用場面:更新頻度の低いコーポレートサイト
CMS(WordPress等)
- メリット:更新が簡単、機能拡張が容易
- デメリット:セキュリティ対策が必要、保守が複雑
- 適用場面:ブログ運用、頻繁な更新が必要なサイト
あなたが確認すべき技術仕様
必須確認項目:
□ レスポンシブ対応の範囲(PC、タブレット、スマホ)
□ 対応ブラウザの種類とバージョン
□ 表示速度の目標値(PageSpeed Insightsスコア)
□ SSL証明書の対応
□ アクセス解析ツールの設定
CMS利用時の追加確認項目:
□ 管理画面の操作方法研修の有無
□ プラグイン・セキュリティ対策の内容
□ バックアップ体制
□ アップデート対応の方針
費用の内訳と相場
項目 | 小規模サイト | 中規模サイト | 大規模サイト |
---|---|---|---|
コーディング | 20-40万円 | 40-80万円 | 80-200万円 |
CMS構築 | 10-20万円 | 20-40万円 | 40-80万円 |
機能実装 | 5-15万円 | 15-30万円 | 30-100万円 |
テスト・調整 | 5-10万円 | 10-20万円 | 20-40万円 |
開発フェーズでの失敗を防ぐポイント
⚠️ よくある失敗: 表示速度が遅い
✅ 対策: 画像最適化とコード品質の事前確認
⚠️ よくある失敗: スマホでの操作性が悪い
✅ 対策: 実機での操作テストを複数デバイスで実施
⚠️ よくある失敗: ブラウザ間での表示崩れ
✅ 対策: 主要ブラウザでの表示確認を必須項目に
STEP5: リリース・運用(継続 / 月5-20万円)
サイト公開後の運用フェーズは、WEBサイトの価値を継続的に向上させるための重要な段階です。多くの企業がこのフェーズを軽視してしまい、サイトの効果を十分に発揮できていません。
公開前の最終チェックリスト
コンテンツ確認: □ 全ページの誤字脱字チェック
□ 画像・動画の正常表示確認
□ リンク切れの確認
□ お問い合わせフォームの動作テスト
技術面の確認: □ SSL証明書の設定
□ ファビコンの表示
□ robots.txtの設定
□ Googleアナリティクス・サーチコンソールの設定
□ 表示速度の最終チェック
法的事項の確認: □ プライバシーポリシーの最新化
□ 利用規約の確認
□ 著作権表記の確認
運用体制の構築
社内体制の整備:
- サイト管理責任者の決定:更新作業の責任者
- コンテンツ更新担当者の決定:ブログ記事等の更新
- 技術的な問い合わせ窓口の確認:制作会社との連絡担当
外部パートナーとの関係整理:
- 制作会社:技術的なサポート、大規模な改修
- SEO対策会社:検索順位の改善、コンテンツ戦略
- 広告代理店:WEB広告の運用
運用費用の内訳と相場
項目 | 小規模サイト | 中規模サイト | 大規模サイト |
---|---|---|---|
サーバー・ドメイン費 | 月1-3万円 | 月3-8万円 | 月8-20万円 |
保守・メンテナンス | 月2-5万円 | 月5-10万円 | 月10-25万円 |
コンテンツ更新 | 月1-5万円 | 月3-10万円 | 月8-20万円 |
SEO対策 | 月3-10万円 | 月5-15万円 | 月10-30万円 |
広告運用 | 月5-20万円 | 月10-50万円 | 月20-100万円 |
成果測定と改善サイクル
月次レポートで確認すべき指標:
- アクセス数:ユニークユーザー数、ページビュー数
- 流入経路:検索、SNS、直接アクセスの割合
- コンバージョン率:問い合わせ、資料請求等の成果
- 検索順位:主要キーワードでの順位変動
四半期ごとの改善施策:
- ユーザー行動分析に基づくUI/UX改善
- 検索順位向上のためのSEO対策強化
- 新規コンテンツの企画・制作
- 競合分析と差別化戦略の見直し
よくある失敗事例と対策
実際に弊社に寄せられた相談事例をもとに、WEB制作でよくある失敗とその対策をご紹介します。
失敗事例1:予算が当初の2倍に膨らんだ
状況: 制作途中で「この機能も欲しい」「デザインを大幅に変更したい」という要望を次々と追加し、最終的に予算が200万円から400万円に。
原因:
- 初期の要件定義が不十分
- 変更時の費用ルールが不明確
- 優先順位の設定ができていない
対策: ✅ 要件定義書に機能の優先順位を明記
✅ 変更時の費用計算ルールを契約書に記載
✅ 予算の20%をバッファとして確保
失敗事例2:完成したサイトがSEOに弱い
状況: 見た目は良いサイトが完成したが、検索しても全く表示されず、アクセス数が想定の10分の1以下。
原因:
- SEO対策が制作範囲に含まれていない
- コンテンツがSEOを意識していない
- 技術的なSEO対策が不十分
対策: ✅ SEO対策の範囲を契約前に明確化
✅ キーワード調査とコンテンツ戦略を事前に策定
✅ 技術的なSEO項目のチェックリストを作成
失敗事例3:運用開始後にサイトが止まった
状況: サイト公開から3ヶ月後にサーバートラブルが発生。復旧に1週間かかり、その間売上機会を逃失。
原因:
- 運用サポートの範囲が不明確
- バックアップ体制が不十分
- 緊急時の連絡体制が未整備
対策: ✅ 運用サポートの範囲と対応時間を明文化
✅ 自動バックアップとその復旧手順を確認
✅ 緊急時の連絡先と対応フローを整備
失敗事例4:完成したサイトが使いにくい
状況: デザインは良いが、顧客から「問い合わせ方法がわからない」「欲しい情報が見つからない」という声が多数。
原因:
- ユーザビリティテストの不実施
- ターゲットユーザーの行動分析不足
- 制作者目線でのサイト設計
対策: ✅ 実際のユーザーによるテストの実施
✅ ヒートマップツールでユーザー行動を分析
✅ 定期的なユーザビリティ改善の実施
まとめ:成功するWEB制作のための5つの重要ポイント
WEB制作を成功させるためには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。
1. 事前準備を徹底する
最も重要なのは企画・設計フェーズでの徹底した準備です。目的、ターゲット、予算、スケジュールを明確にし、要件定義書として文書化しましょう。
2. 信頼できるパートナーを選ぶ
制作会社選びは慎重に行いましょう。実績、技術力、コミュニケーション能力を総合的に判断し、複数社から見積もりを取得することが重要です。
3. 各フェーズでの品質管理を怠らない
デザイン、コンテンツ、実装の各段階で、必ずチェックリストを使用した確認を行いましょう。特にスマホ対応とSEO対策は、後から修正すると大きなコストがかかります。
4. 運用を前提とした設計をする
サイトは作って終わりではありません。公開後の更新やメンテナンスを考慮した設計にすることで、長期的な運用コストを削減できます。
5. データに基づいた継続改善を行う
アクセス解析やユーザーの行動データを定期的に分析し、サイトの改善を継続することで、より大きな成果を得られます。