GA4のキーイベント(コンバージョン)設定完全ガイド
GA4でのキーイベント(コンバージョン)設定は、デジタルマーケティングの効果測定において最も重要な要素の一つです。本記事では、実際の設定手順、運用上の注意点、トラブルシューティングまで、初心者の方でも理解できるよう体系的に解説します。設定の基礎からデータの活用方法まで、実践的な知識を網羅的にお伝えしていきます。
目次
GA4(Google analytics 4)のキーイベントとは?
GA4におけるキーイベントとは、Webサイトやアプリでユーザーが行う『ビジネス成果に直結する重要な行動』のことです。GA4では、これらの行動を『コンバージョン』としてマークし、重点的に分析できます。これは旧ユニバーサルアナリティクスの『目標』に相当する機能ですが、設定方法や分析アプローチが大きく異なります。
重要なポイントは『キーイベント=コンバージョン』という認識です。GA4の管理画面では「コンバージョン」という表記が使われていますが、公式ドキュメントやマーケティング現場では「キーイベント」という呼び方も一般的です。この記事では、わかりやすさのために主に「キーイベント」という表現を使用していきます。
キーイベント=コンバージョン という認識を持っていただくのが一番わかりやすいです。
キーイベントの重要性
- ビジネス目標の達成度測定
- マーケティング施策の効果検証
- ユーザー行動の分析
- ROIの算出
キーイベントはビジネス上のKPIにもなる部分のため最もサイトの中で重要な指標になります。
キーイベントの数や率を計測することでビジネスの貢献度を数値することができます。

サイトを構築したら必ず設定するようにしてください。
GA4(Google analytics 4)でのイベント設定の基礎
基本的なイベントの理解をした上で、キーイベントの理解をしていただくのがわかりやすいです。
GA4ではデフォルトでイベントが集計される設定がされております。ページビューやクリックなどを計測することができます。
自動収集イベントの一覧は下記になります。
https://support.google.com/analytics/answer/9234069?hl=ja
基本的なイベントの種類
自動収集イベント
- first_visit(初回訪問)
- session_start(セッション開始)
- page_view(ページビュー)
- user_engagement(ユーザーエンゲージメント)

推奨イベント
- purchase(購入)
- sign_up(会員登録)
- login(ログイン)
- view_item(商品閲覧)
上記以外にも自動収集イベントがあります。自動収集イベントはWEB版・アプリ版で違います。
キーイベントはこの自動収集のイベントに対して、キーイベントとして設定することもできますが、キーイベントは任意のページ(お問い合わせ完了画面)を開いた時に計測するなどの処理になるため、独自のイベントの設定が必要になります。
次項で独自のイベント設定方法を解説します。
コンバージョンとして設定する際には、はじめにGTMでカスタムイベントを作成してたのち、GA4側で計測したイベントに対してキーイベントを設定するという手順になります。
GTMでカスタムイベントの作成手順
GTMでカスタムイベントを作成する4ステップ
GA4でキーイベントを設定する際、最初に行うのはGTM(Google Tag Manager)でのカスタムイベント作成です。以下の4ステップで簡単に設定できます。
- GTMでの設定準備: GA4接続用のタグをGTMに正しく設置
- トリガーの設定: どのページや行動でイベントを発火させるかの条件を設定
- GA4イベントタグの作成: イベントの種類やパラメータを定義
- デバッグとテスト公開: 実際に動作するか検証し本番環境へ反映
この4ステップを順番に実行することで、独自のイベントを作成し計測できるようになります。GTM側の設定が完了したら、次のセクションで解説するGA4側での設定(コンバージョンとしてマーク)を行います。最も重要なのは、カスタムイベントが正しくGTMから送信され、GA4で受信できているかの確認です。
1.GTMでの設定準備
GTM側にGA4のタグを設置してください。

2.トリガーの設定
トリガーの設定はどこでこのタグを発火させるかの条件になりますので、お問い合わせ完了ページなどを指定してください。イベント名は任意でわかりやすい名前にしておいてください。
イベント名は半角英数でつけると管理しやすくなります。

3.タグの設定
最後にGA4のイベントタグを設定してください。
イベント名は任意でつけていただいて問題ありませんが、半角英数でつけてください。
最後に先ほど設定したトリガーを選択すれば完了になります。

上記の内容でGTM側での設定は完了になりますが、最後にデバッグモードでテストしてください。
デバッグは、画面右上のプレビューをクリックしてURLを入力すると検証を行う専用のページが表示されます。
表示された画面上でお問い合わせ完了ページに推移してください。推移するとGTMのプレビューの画面の右端にDOM Readyなど処理が行われた履歴が表示されます。右端のサイドバーの該当のページをクリックして、未配信タグが配信されたタグのエリアに移動していたらデータは計測されていることになります。

GA4(Google analytics 4)でコンバージョンの設定方法
GA4側は計測できたイベントに対して、キーイベントとして設定するかどうかを選択するのみになります。
ここで1点、注意点があります。
独自で作成したイベントはGA4側に反映されるまでに、1日〜2日ほどかかる場合がありますので、反映されてなければ、しばらく待って反映されたあとに行ってください。
1. 基本的な設定手順
管理画面での操作
- GA4管理画面にアクセス
- イベント設定を開く
- コンバージョンとしてマークするイベントを選択
- 設定を保存

キーイベントとしてマークを付ける を選択して完了になります。
ここに表示されるまでに時間がかかる場合がありますのでご注意ください。
設定時の注意点
- イベント名の確認
- パラメータの設定
- 計測開始日の確認
- テストの実施
設定したイベントが正しく取得されているかどうかは上記の4つの項目を確認してください。
主要なコンバージョン設定例
1. ECサイトの場合
ECサイトで最も重要になる数値が購入数・購入金額になります。それらのイベントもデフォルトでは用意されてないため別途カスタムイベントとして設定が必要になります。
基本的なコンバージョン
- 商品購入完了
- カート追加
- 購入手続き開始
- 会員登録
詳細設定のポイント
- 商品情報の取得
- 売上金額の計測
- 複数商品の処理
- 在庫状況の連携
2. リード獲得サイトの場合
リード獲得はお問い合わせ完了や資料請求完了などになります。お問い合わせの完了画面の計測と同じやり方で設定をすれば計測することができます。
設定すべきコンバージョン
- 資料請求完了
- お問い合わせ送信
- セミナー申込
- メルマガ登録
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イベントの検証方法
イベントを設定するとそれが正しく設定されいてるかを確認する必要があります。その際にはリアルタイムで計測されているかを検証する必要があります。
検証方法はGTMとGA4の両方で検証が必要になります。
1. リアルタイム検証
GA4側でリアルタイムでイベントが計測されるか確認することができます。
検証手順
- デバッグモードの有効化
- テストイベントの発火
- リアルタイムレポートの確認
- パラメータの検証
2. GTMプレビューモード
活用方法
- イベント発火の確認
- パラメータの検証
- デバッグ情報の確認
- エラーの特定
GTMのプレビューモードが一番わかりやすいかと思います。
GTMの方が使いやすくデータの構造を理解できるのでGTMのプレビューを使ってください。
データの分析と活用
キーイベントとして設定したものはGA4上でも閲覧でき、他にも探索レポートやLooker Studioのレポートで出力することができます。GA4上ぼデータ以外も活用することでよりレポートの工数やデータの可視化をする上では活用すると良いです。
1. レポーティング
基本的なレポート
- コンバージョン数
- コンバージョン率
- 売上データ
- ユーザー属性
カスタムレポート
- セグメント別分析
- 時系列分析
- チャネル別効果測定
- ROI分析
2. データの活用方法
マーケティング施策への活用
- 広告配信の最適化
- コンテンツ改善
- ユーザー体験の向上
- 予算配分の調整
トラブルシューティング
GA4キーイベント設定の主要トラブルと解決策
新規で作成したキーイベントは、必ず複数の方法で検証する必要があります。多くの場合、設定ミスによってデータが正しく計測されないことがあります。最も確実な検証方法は、GTM側のデバッグモードとGA4側のリアルタイムレポートの両方を使った二重チェックです。 以下は、実務で頻繁に発生する問題とその具体的な解決策です
1. よくある問題と解決方法
イベントが計測されない
- タグの設定確認
- トリガーの確認
- フィルター設定の確認
- ブラウザの互換性確認
データの不整合
- 重複計測の確認
- パラメータの検証
- セッション設定の確認
- サンプリング率の確認
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GA4のキーイベントの設定手順まとめ
GA4でのキーイベント(コンバージョン)設定は、ビジネスの成果を測定する上で重要な要素です。本記事で解説した設定手順や注意点を参考に、自社のビジネスに最適な設定を行ってください。
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[専門用語解説]
- GTM(Google Tag Manager):Googleのタグ管理ツール
- コンバージョン:サイト上での目標達成となる行動
- トリガー:イベントを発火させる条件