GA4で必ず確認すべき重要指標12選【2025年版】分析時間を半減する効率的な見方を解説
本記事では、GA4に日々向き合うマーケティング担当者が「本当に見るべき12の重要指標」を、画面キャプチャとわかりやすい解説付きで紹介します。これらを押さえるだけで、GA4分析の効率が格段に向上し、より価値のあるインサイトを得ることができるようになります。
2025年最新のGA4アップデートにも対応した内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
GA4の基本画面構成と見るべきポイント
「どこから見ていいかわからない」というのは、多くのGA4初心者が感じる共通の悩みです。まずはGA4の基本的な画面構成を理解することで、必要な情報にすばやくアクセスできるようになります。
GA4レポートナビゲーションの主要セクション
GA4のレポート構成は、ユーザージャーニーに沿った論理的な構造になっています。以下の主要セクションを覚えておけば、分析したい内容に応じて適切なレポートにすぐアクセスできます。
1. ホーム画面
役割: 全体概況の把握
主な指標: アクティブユーザー、イベント数、コンバージョン数などの概要
2. リアルタイム
役割: 現在のサイト状況をリアルタイムで監視
主な指標:
- 現在のアクティブユーザー数 (過去30分間)
- ユーザーの現在の行動パターン
- リアルタイムコンバージョン発生状況
3. ライフサイクル
役割: ユーザーの獲得からコンバージョンまでの全体像を把握
含まれるレポート:
- 獲得: トラフィックソース、キャンペーン効果測定
- エンゲージメント: ページ・画面分析、イベント分析
- マネタイズ: 収益性分析、eコマース分析
- リテンション: ユーザー維持率分析
4. ユーザー
役割: 訪問者の属性とセグメント分析
主な指標:
- 人口統計学的情報(年齢、性別)
- 地理的情報
- 興味・関心カテゴリ
- 新規/リピーターの比率
5. イベント
役割: ユーザーのアクション分析
主な機能:
- カスタムイベントの設定と分析
- イベントトリガーの管理
- コンバージョンイベントの設定
6. 探索
役割: 自由形式の詳細分析
主な機能:
- 詳細なセグメントフィルタリング
- カスタムレポートの作成
- 複数の変数を組み合わせた分析
サイトタイプによる違い
レポート項目はサイトの設定によって異なります。本記事では一般的なコーポレートサイトを想定していますが、以下のようなサイトタイプ別の特徴も覚えておくと便利です。
- ECサイト: マネタイズセクションが拡張され、商品パフォーマンス、購入行動分析などの項目が追加
- メディアサイト: コンテンツエンゲージメント分析が充実
- アプリ連携サイト: アプリ固有の指標(クラッシュレート、アップデート率など)が表示
初めてGA4を操作する際は、まず「ホーム」と「ライフサイクル」セクションから確認することをおすすめします。これらのセクションで全体像を把握した後、詳細分析のためのセクションに進むのが効率的です。
ここでは一般的なコーポレートサイトとして設定されているサイトを基準に解説します。
- リアルタイム
- 現在のアクティブユーザー数
- 直近の行動パターン
- リアルタイムコンバージョン
- ライフサイクル
- ユーザーの獲得状況
- エンゲージメント指標
- マネタイズ状況
- リテンション分析

サイトの設定によってレポートの項目が違うためコーポレートサイトを前提にしております。
ECなどの販売を目的としているサイトでは項目が若干違います。
初心者がまず見るべき重要指標TOP5
GA4初心者でも迷わず確認すべき最重要指標は以下の5つです。
- ユーザー獲得チャネル – どの流入経路からユーザーが来ているか
- エンゲージメント率 – サイトでの積極的な関与度合い(10秒以上滞在または2ページ以上閲覧)
- コンバージョン率 – 目標達成の割合(お問い合わせや購入など)
- ページ・スクリーン別分析 – どのページが最も閲覧され、どのページで離脱が多いか
- ユーザーの地理的・デモグラフィック情報 – 訪問者の属性と特性
これらを定期的に確認するだけでも、サイトの基本的なパフォーマンスと改善点を把握できます。
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重要な分析指標とその見方
GA4における重要な分析指標について、セクションごとに詳しく解説します。まずはユーザー分析になります。ユーザー分析は、誰がどこから流入してきてどのような情報を見ているかを分析します。
ユーザーの分析をすることでサイトのコンテンツで見られているか、ニーズがあるなどを判断しコンテンツ作成やページ構成の改修などに役立ちます。
. ホーム画面の見方
役割:サイト全体のパフォーマンスを一目で把握
確認すべき指標:
- アクティブユーザー数:過去30日間の訪問者数
- 総イベント数:ユーザーの行動総数
- コンバージョン数:目標達成数
- 収益(ECサイトの場合):売上金額
見方のコツ: 前日・前週・前月との比較を確認し、トレンドの変化を把握しましょう。数値の横に表示される緑(増加)・赤(減少)のインジケーターで傾向を瞬時に判断できます。
2. リアルタイムレポートの見方
役割:現在サイトを利用中のユーザーの動向をリアルタイム監視
主要指標:
- 過去30分のアクティブユーザー数
- リアルタイムの流入元
- 現在閲覧されているページ
- リアルタイムコンバージョン
活用場面:
- 新商品発表やキャンペーン開始直後の反響確認
- メディア掲載時のアクセス急増の監視
- サーバー負荷の事前察知
3. ライフサイクルレポートの見方
GA4の中核となる分析セクションで、ユーザーの行動を段階別に分析できます。
3-1. 獲得レポート
目的:どこからユーザーが来ているかを分析
重要指標:
- セッションの参照元/メディア:流入経路の詳細
- 新規ユーザー獲得数:初回訪問者数
- ユーザー獲得にかかった費用:CPA(顧客獲得単価)
見方の手順:
- 「ライフサイクル」→「獲得」→「ユーザー獲得」をクリック
- 「参照元/メディア」の表で流入経路を確認
- 「新規ユーザー数」で各チャネルの効果を比較
3-2. エンゲージメントレポート
目的:ユーザーがサイト内でどのような行動をとっているかを分析
重要指標:
- エンゲージメント率:積極的に関与したセッションの割合
- 平均エンゲージメント時間:サイト内での実質的な滞在時間
- ページ・スクリーン:人気ページと離脱ページの特定
見方の手順:
- 「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を選択
- 「表示回数」でアクセス数の多いページを確認
- 「エンゲージメント率」で質の高いページを特定
3-3. マネタイズレポート(ECサイト重要)
目的:収益性の分析
重要指標:
- 総収益:売上総額
- 平均購入収益:平均注文単価
- 購入までの日数:検討期間の分析
4. ユーザーレポートの見方
目的:訪問者の属性と特性を把握
重要指標:
- ユーザー属性の概要:年齢・性別分布
- 地域:地理的分布
- テクノロジー:デバイス・ブラウザ情報
活用方法: マーケティング施策のターゲティング精度向上に活用。例えば、モバイルユーザーが70%を占める場合、モバイル最適化を優先すべきです。
ユーザー獲得分析
ユーザー獲得に関する重要指標
- トラフィックソース
- オーガニック検索:自然検索(Google検索など)からの流入
- 有料広告:Google広告などの流入
- 参照サイト:ポータルサイトなどからの流入
- ソーシャルメディア:インスタグラムやXなどのメディアからの流入

流入先を分析することによって得られるデータ
流入先を分析することで、どのメディアが伸びているか。どのメディアからのコンバージョンが良いかを判断してどこに今予算を投下するべきか判断することができ、費用対効果を改善することができます。
- ユーザー属性
- デモグラフィック情報:年齢や性別などの情報
- 地理的分布:どこの地域からのアクセス
- デバイス情報:スマホなのかPCなど端末の種類
- 興味・関心:Googleが収集した興味関心のデータとの付き合わせ

ユーザー属性を分析することによって得られるデータ
サイトに対してどのようなユーザー層が多いかを分析して、広告のターゲティングに活かすことができます。例えば20代の女性が多いサイトであれば、広告の配信媒体をMetaに予算を増加させてクリエイティブも合わせて修正することでターゲティングの精度が向上します。
これらの指標を見ることでユーザーの行動を分析してユーザーが欲しい情報を提供してサイトの価値を上げることができます。また現在進行形の施策に対しても、分析した結果を流用して施策に活かすことも可能です。
オーガニック検索より広告からの流入が多い場合は、広告費を下げるため広告で出稿している内容に近いものをコンテンツとして用意して広告費を下げるような工夫などを実施することができます。
エンゲージメント分析
そもそもエンゲージメントとは、自社のサイトに興味関心の高いユーザーかどうかを判断するための指標になります。
Googleの公式では、ウェブページがフォーカス状態にあった時間、またはアプリの画面がフォアグラウンド表示されていた時間の長さを指します。と記載されております。
つまりWEBサイトに対して何かしらの行動または閲覧している状態が長いか短いを判断します。
エンゲージメントの公式サイト
- 滞在時間
- 平均セッション時間:セッションを開始・終了までの平均時間
- ページ別滞在時間:ページに滞在した時間
- スクロール深度:スクロールの度合い
- インタラクション
- クリック率:どこをどのくらいクリックしたか
- イベント発生率:スクロールやクリックなどをどの割合で発生したか
- 離脱率:流入に対してどのくらいの割合で離脱したか
- コンテンツ分析
- 人気ページ:アクセスやセッション数・滞在時間がないページ
- 離脱ページ:離脱が多いページ
- サイト内検索キーワード:サイト内の検索を行われたか

コンバージョン分析
コンバージョンはビジネスにおいてもっとも重要な目標(ゴール地点)になります。
コーポレートサイトではお問い合わせや見積もりなどがCVにあたります。ECサイトでは購入がCVにあたります。つまり売上に直結する部分のことを指します。
- コンバージョン率
- 全体のCV率
- チャネル別CV率
- デバイス別CV率
- ランディングページ別CV率
- コンバージョンパス
- ファーストクリック分析
- ラストクリック分析
- 線形モデル分析
- タイムディケイ分析
- 収益分析:ECサイトは特に重要な指標
- 総収益
- 平均注文額
- 商品別収益
- キャンペーン別ROAS

コンバージョンを分析することによって得られるデータ
コンバージョン率に対しての施策のアプローチを行うことができます。コンバージョン率が低い場合は、早急に改善が必要になります。
各施策や広告媒体などでコンバージョン率をメディアごとに比較を行い、どのメディアのコンバージョンが低いかを比較して、改善箇所を見つけ出すことができます。
またGA4ではGoogle広告とも連携ができるため、Google広告とGA4の自然流入とも比較することも可能です。特に費用対効果があっているか重要です。
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業種別の重要指標とケーススタディ
ECサイトのための重要指標
- コンバージョン率(購入率)
- 平均注文単価
- カート放棄率
- リピート購入率
- 商品別パフォーマンス
ケーススタディ:ECサイトのコンバージョン率改善
課題: アパレルECサイトのカート放棄率が高く、コンバージョン率が業界平均を下回っていました。
GA4による分析:
- 「パス分析」でユーザーの離脱ポイントを特定
- 「セグメント比較」で優良顧客の行動パターンを分析
- 「イベント分析」でカート追加後の行動を詳細調査
メディアサイトのための重要指標
- PV数とセッション数
- 平均滞在時間
- 読了率
- 広告収益
- 記事別エンゲージメント
BtoBサイトのための重要指標
- リード獲得数と獲得単価
- 資料ダウンロード率
- お問い合わせ完了率
- ユーザーの企業属性
- サービスページのエンゲージメント
GA4に関するよくある質問
Q: GA4で最も重要な指標は何ですか?
A: ビジネス目標によって異なりますが、一般的には「エンゲージメント率」「コンバージョン率」「ユーザー獲得経路」の3つが多くのサイトで重要視されています。特にコンバージョンにつながるユーザー行動を把握することが重要です。
Q: Universal Analyticsから移行して特に注意すべき点は?
A: GA4ではセッション概念が変更され、イベントベースの測定モデルになっています。そのため、直帰率などの指標がなくなり、代わりにエンゲージメント率などの新指標が導入されています。データの比較分析を行う際はこの違いを考慮する必要があります。
GA4のデータ保持期間は?
A: 標準設定では最大14ヶ月間のデータが保持されます。長期的なデータ分析を行いたい場合は、BigQueryへのエクスポート設定を行うことをお勧めします(無料版でも利用可能)。
Q: エンゲージメント率とは何ですか?
A: GA4では従来の直帰率に代わる指標として「エンゲージメント率」が導入されました。これはユーザーが①10秒以上滞在、②2ページ以上閲覧、③コンバージョン達成、のいずれかを満たしたセッションの割合を示します。
まとめ:GA4分析で成果を出すための重要ポイント
GA4の効果的な見方をマスターするためのポイントを整理します。
分析の基本方針
- 目的明確化:何のためにデータを見るのかを常に意識
- 継続的監視:週次・月次での定期的な確認
- 比較分析:前期・前年との比較で傾向を把握
- 仮説検証:データに基づいた改善施策の立案
効率的な分析フロー
日次確認(5分):
├── ホーム画面で主要指標チェック
├── リアルタイムで異常値確認
└── 前日比で大きな変動の有無確認
週次分析(30分):
├── 流入チャネル別パフォーマンス
├── コンテンツ別エンゲージメント
├── コンバージョン経路の分析
└── 改善点の抽出・施策立案
月次レポート(60分):
├── 総合パフォーマンス評価
├── 前月・前年同期との比較
├── 目標達成度の評価
└── 次月の戦略策定
GA4の正しい見方を身につけることで、データドリブンなマーケティング施策の立案・実行が可能になります。まずは本記事で紹介した基本的な指標から始めて、徐々に高度な分析にチャレンジしていきましょう。
分析でお困りの場合は、専門コンサルタントによるサポートも承っております。
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